本日、LINEモバイルがいよいよスタートしました。
よく知らないという方に、LINEモバイルの衝撃をお伝えしたいということで、記事を書くことにしました。
最近は、格安スマホというものがここ1年くらいでかなり出てきたように思いますが、そのようなものとは一線を画しているのがLINEモバイルなのです。
恐らく、LINEモバイルの誕生を一番恐れていたのが、auとソフトバンクだと思います。
1.FREETELの衝撃
実は、LINEモバイルが出てくる少し前に、「FREETEL」という格安スマホとSIMを提供するサービスが始まっています。
このFREETELのサービスも、今回のLINEモバイルと同様に、とても斬新なサービスで業界に衝撃を与えていました。
というのも、FREETELが使っている4Gの回線はdocomoの回線を使っており、そのSIMはAndroidスマホやSIMフリーのiPhoneだけではなく、SIMロックのかかったdocomo、au、softbankのiPhoneで使えるようになっています。(一部完全に対応していない機種もありますが)
さらに、FREETELは、格安価格のスマホの機種をそろえていて、一括払いだけでなく、分割でも購入できるようにしていますが、ドコモやauやソフトバンクのように、SIMの契約を2年縛りにしていません。
FREETELのスマホやSIMの購入は、ヨドバシカメラやビックカメラなどの店舗で契約ができるようになっています。
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2.LINEモバイルの衝撃
一方、LINEモバイルの方は、店舗での販売という形態をとらずに、すべてネット上で契約を行う形になっており、支払いもすべてクレジットカードとなっています。
LINEモバイルも、スマホ機種も取り扱ってはいますが、どちらかというと既存のスマホに対してSIMを販売するというところに力を入れているように感じます。
LINEモバイルも、4G回線はdocomoの回線を使っており、SIMはAndroidスマホやSIMフリーのiPhoneだけではなく、SIMロックのかかったdocomoのiPhoneも対象になっています。(auやsoftbankのiPhoneについては対応しているかどうかは不明です)
LINEモバイルの衝撃とは何かというと、データ通信のみの契約で1GBのパケット量がついた「LINEフリープラン」というものがあるのですが、パケット量に制限なく、LINEの「音声通話」「トーク」「画像・動画の送受信」「タイムライン」が常に4G回線で無料で使えるプランで、月額で500円というプランがあることです。
もちろん、データ通信だけでは困るという人に対しては、プラス700円で、LINEフリープランで電話番号がもらえて、普通に電話ができるプランにすることができます。(合計で1200円です) → 詳細はこちら
もし、音声通話はできるだけ抑えて使わないようにして、ネットで動画などを見ないようにして、ホームページだけの閲覧として、アプリのアップデートは家のWiFi環境で行うということであれば、LINE使い放題というこのコースはかなり現実的に可能なレベルかもしれないと思うのです。
もちろん、パケット量を増やすことができる別のプラン、「コミュニケーションフリープラン」もあり、ここではLINEだけでなく、FacebookとTwitterが使い放題となるプランで、3GB、5GB、7GB、10GBを選べるようになっています。→ 詳細はこちら
そして、もちろん2年縛りというものもなく、月ごとにプランの変更も可能です。
3.アプリの会社が通信業界に入ってきたことの意味
今回、FREETELよりもLINEの方が、より衝撃が大きい理由は、すべてのスマホで動き、スマホを持っている人の中で最も使われているLINEを作ったアプリの会社が、通信業界に参入したという意味です。
しいて例えを言えば、FacebookやTwitterのようなSNSの会社は、完全なソフトウェアの会社であり、ハードウェアや通信分野には進出していません。ところが、同じソフトウェアの会社であるLINEがソフトウェアの枠を超えて通信業界に進出したというところがとても新しいことなのです。
さらに、このLINEモバイルの社長は、女性であり、31歳の嘉戸彩乃(かど あやの)社長なのです。
この思い切った人事は、これまでの日本の会社の常識を打ち破っていると思うのです。
実は、昔から日本の業界では、ハードウェアとソフトウェアのすみわけがはっきりしており、それにより使い勝手の悪さや、ハードごとに違いによる問題が生じていました。複雑な価格体系や2年縛りなども、このような慣例から生じてきたものと言えるのではないでしょうか。
今回、LINEモバイルが目指している1つのテーマは、SIMロックを素通りして使えているという点と、Androidだろうが、iPhoneだろうが、Windows Phoneだろうが、同じLINE SIMで使えるようにしようという大きな試みのような気がします。
それと、店頭販売をせずに、すべてネットでの販売ということで、コストを抑え、低価格でSIMを提供できる環境を整えたことも、潔いやり方のような気がします。これにより顧客情報なども一括管理でき、ソフトウェア会社の得意とする様々なサービスと連携できる可能性があります。
今後、どのような評価を受けるかわかりませんが、docomo、au、softbankという3大通信会社や、その他のスマホ業界に大きな影響を与えてゆくことは確かだと思います。