Microsoft Word:ワード
ワードは、パソコンを学ぶ上で最も重要なソフトです。パソコンの熟練者であっても、意外とワードが苦手という人は多いと思います。
ワードがとても大切なソフトなのは、やはり日本語で文章を作るためのソフトであるという点です。ワードを学ぶことは、パソコンの基礎の基礎を学ぶことにつながりますが、それ以上にビジネス上での多種多様な文書を正確に作成できる能力を身に着けることができます。
ワードは、決して簡単なソフトではなく、とても奥が深く、その究極の領域にはなかなかたどり着けないソフトです。よく資格試験などでワードの試験がありますが、たとえ資格を得たとしても、その資格レベルはワードの最高理解レベルを100%とすると、資格のレベルは30%にも満たないレベルです。つまり、ワードはそれほど奥が深く難しいソフトなのです。
たぶん、一般の会社員のレベルが10%くらいで、パソコンのインストラクターでさえ、50%程度のレベルしか理解できていないと思います。
ただし、一般にソフトというものは、100%まで理解する必要はなく、よく使う機能を深く理解して、実践の中でスピーディーに使えることが最も求められています。
これからワードに触れる方や、きちんと理解されて来なかった方も、ワードのすばらしい機能をきちんと理解する中で、正しい使い方でできるようになるでしょう。
Microsoft Excel:エクセル
おそらく、世界中で最も使われているソフトが、エクセルだと思います。エクセルは行と列という2次元のマトリクスを持ち、その区画で囲まれたセルの集合体で構成されています。
1つ1つのセルは、プログラムでよく使われる変数と同じように、文字や数字や数式を代入することができ、これらの組み合わせにより、巨大なデータの入力や、多種多様の計算を行うことができるようになっています。
格子状の構造はとても使いやすく、文章を入力するのにも、数字を入力するのにも、好きな場所を指定して入力できるため、レイアウトを簡単に作れるということで、仕事でパソコンを使う方にもとても重宝するソフトになっています。
一方で、複雑な計算を一瞬で行う関数と呼ばれる計算式や、計算を自動化することのできるマクロプログラムなども組むことができ、より複雑なデータ処理を一瞬で実現できる機能を有しているソフトです。
一般に、エクセルを学ぶ上では、複雑な関数に目が行きがちですが、関数以外の有用な機能も沢山あるので、幅広く学んでいくことがいいと思います。
エクセルを使う上で最も大切なことは、計算を間違えないことと、処理スピードです。そのためには、エクセルの本質的な部分をきちんと理解して、使いこなせるようになることが大切です。
Microsoft Powerpoint:パワーポイント
パワーポイントは、近年特に使う人が増えてきているソフトです。一般には、報告会、講習会、セミナーなどで使われるプレゼン用ソフトとして使われており、基本さえ覚えれば簡単に使うことができるソフトとなっています。
スライド自体が順番を自由に変えられること、スライドの既定のレイアウトが用意されていること、各種デザインテーマが用意されていることなどにより、作業効率よくスライドを作成できるようになっています。
パワーポイントで最も特筆すべきなのは、書き出し機能の多さです。ワードやエクセルにはない、画期的な書き出し機能を備えており、他のソフトとの連携などがやりやすくなっています。
また、パワーポイントの基本機能は、ワードやエクセルと共通化しているものも多く、ワードやエクセルを学んだことのある方は、比較的簡単に理解できると思います。
意外と知られていないのは、パワーポイントは、印刷物を作成するのに適しているソフトだということです。また、応用的な使い方としては、ホームページなどのバナー作成などにも使えます。
パワーポイントは、今後ますます利用価値の高いソフトになりますので、ぜひ学んでみてください。
Microsoft Outlook:アウトルック
マイクロソフトの標準のメールソフトがアウトルックです。ウィンドウズのOSでは、OSごとに標準のメールソフトが存在していますが、OSの進化と共に標準メールソフトが変化するため、ユーザーはそのたびごとに異なるメールソフトに乗り換える必要がありました。これに対して、アウトルックは、変わらないメールソフトとして、長年使われ続けています。
アウトルックは、メール、連絡先、スケジュール管理、仕事リストなどを一括で管理するソフトとして、多くの会社で使われているソフトです。しかし、近年ではスマートフォンの普及によって、メール・連絡先・スケジュールといったものは、モバイル上でも確認することが求められるようになってきています。このため、マイクロソフトは、ローカルで動作するアウトルックとは別に、クラウド上で操作できるOutlook.comを無料で提供して、モバイル対応を行ってきています。
いずれにせよ、パソコン上でのメール設定、モバイル上でのメール設定など、メール設定についての基本をこのアウトルックを通して学ぶことができます。アドレス帳のインポートや、パソコンが変わった際のメールデータの移動方法など、総合的に学ぶことで、メール周辺の実践的な知識と経験を積むことができると思います。
Microsoft Access:アクセス
アクセスは、データベースソフトとして、古くから使われているソフトです。データベースの基本であるテーブルの作成や、テーブルへのデータのインポートなどに始まり、データの抽出を目的としたクエリ、データの入力や閲覧を目的としたフォーム、さらに、データの印刷を目的としたレポートという構成となっています。
アクセスは、オフィスソフトの中で、理解するのが最も難しいソフトです。リレーショナルデータベースで大切なテーブルの正規化や主キーの設定、フィールドのプロパティの設定、テーブルとテーブルをどのような関係で結んでいくかといったデータベースの考え方を基本から学ぶことができるソフトです。
クエリによるデータの抽出や、クエリ上での関数の使用、フォーム上でのコントロールの設定やボタンのイベント設定など、最初は理解できなくても、実際に手を動かしながら作成していく中で、少しづつ全体の構造が見えてくるのではないかと思います。
特にプログラム的な要素が多い、マクロ、式ビルダ、コードビルダなどについては、本を読んだだけで理解できるものではなく、実践の中で覚えていくことが大切な部分です。
アクセスは、概念よりもまずは作ってみながら学ぶということに専念して、データベースのすばらしい世界の一端を感じ取っていただくことで、より深く学ぶことができるようになると思います。
Microsoft OneNote:ワンノート
ワンノートは、比較的新しく、Office2010から登場したソフトです。当初はローカルで使うためのスクラップブックといった形のソフトでした。文字や表だけでなく、画像や添付ファイルなども埋め込めるということで、学生の方がパソコン上で授業の内容を記録するためのノートとして進化してきました。
使われている方は少ないと思いますが、最近のバージョンでは、ローカルだけではなくて、Office Onlineと呼ばれるクラウド上のオフィスの中で使えるOneNoteとデータを同期することができ、パソコン、スマホ、タブレットなどのデバイスに関係なく使えるソフトとして、進化してきています。
一方で、同じようなタイプのソフトとしては、Evernoteが有名です。Evernoteの方が世界的に使われているかと思いますが、Evernoteでは機能を十分に使うためには有料となってしまいます。これに対し、Office OnlineのOneNoteは無料で使えるということで、今後発展していく可能性もあります。
ワンノートは、自由に何でも取り込めるということから、仕事のアイデアを練ったり、多くの意見を集約したり、他のユーザとの共有もできるので、今後は仕事の中で使うコミュニケーションツールとしての役割を担っていくのではないでしょうか。
オフィスソフトの中では、最もインターネットを活用しているソフトになりますので、パソコンやスマホの両方で使いながら、使い方に慣れていくのがいいと思います。
Microsoft Publisher:パブリッシャー
パブリッシャーは、恐らくほとんどの方が使ったことがないというソフトだと思います。パブリッシャーの目的は、はっきりしています。それは、チラシ、ポスター、パンフレット、カレンダー、名刺などの1枚ものの印刷物をすばやく簡単に作成するためのソフトです。
ワードを使っても同じような印刷物を作成することもできますが、パブリッシャーの画面はパワーポイントと似た画面構成になっていて、ページの順番の入れ替えも簡単にでき、図形を配置するような感覚で印刷物が作成できます。
そして、何よりも便利なのが、多くのテンプレートを持っていることです。はじめての方は、テンプレートを利用して、簡単に印刷物づくりが始められます。また、ワードなどにもある差し込み印刷の機能も持っているので、大量の印刷物の作成にも向いています。
基本的な使い方は、パワーポイントと同様にとても簡単です。ただし、印刷物を作成するための基本的な知識が必要とされる部分もあります。家庭用のプリンタ以外にも、印刷業者さんに出せるレベルのファイルも書き出すことができるので、プロレベルに近い印刷物の作成も可能です。
ワードで作るよりも、1ランク上の印刷物を作成したい方は、ぜひパブリッシャーを学んでみてください。