ガラケーの連絡先をスマホの連絡先の移行する方法

ドコモのガラケー(3Gの電波)のサービスは、2026年3月31日に終了することが決まっています。

しかし、日本全体でみると、携帯電話の中でガラケーの占める割合は約20%であり、5人に1人はガラケーをまだ使っている状況です。

ガラケー自体の生産はほぼ終了しており、機器のサポートなどもそろそろ終わりつつあります。おそらく、この5年で機器の寿命がきて、ガラケーが自然消滅するのを待っているということかもしれません。(中古市場は結構人気ですが)

ガラケーからの乗り換えとして、2つの選択肢が用意されています。いずれの選択でも、回線として「3Gの電波」ではなく「LTE/4Gの電波」を使用しています。

1つは、ガラケーの形をしているけど、スマホの機能を持ち、LTE/4Gの電波を受けられる「ガラホ」と言われる機種です。ガラホの場合は、全体の形やボタンの配置がガラケーに似ているので、ガラケーを使い慣れた人には乗り換え易いと思います。

ガラホ(ガラケー+スマホ)という呼び名は共通のものではなくて、auでの呼び方が一般化したものです。ちなみに、ドコモの場合はspモードケータイ、ソフトバンクは進化したガラケーと呼んでいるそうです。

もう1つは、当然ながら通常の「スマホ」(LTE/4G)です。ガラケーからスマホにした場合には、ボタンがなくなり、すべて画面にタッチする形で操作しますので、最初は苦労すると思いますが、ガラホよりも機能が多いですし、画面も大きいので、慣れてしまえば便利だと思います。

スマホ(スマートフォン)というのは一般名で、アンドロイドスマホやiPhoneなどを総称して呼ぶときに使われています。

いずれにしても、最新の5Gのスマホが普及してくる中で、3Gのガラケーが姿を消していく流れは確実だと思われます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

 

1.ガラケーの連絡先をスマホの連絡先に移すには?

ガラケーからスマホ(ガラホ)に連絡先を移すという場合、ドコモ・au・ソフトバンクのお店等でスマホ(ガラホ)を購入すれば、お店で連絡先などを移行してくれるサービスもあるようです。(ただし、通信会社を変えるような場合は、対応していないと思われます。)

一方、通信会社を変えるような場合や、格安SIMを利用したスマホに、MNP(Mobile Number Portability)を利用して、電話番号を移行するような場合には、自分で連絡先を移行するしか方法はありません。

※MNPとは、電話番号を変えずに他の通信会社に移動できる仕組みのことです。現在契約している通信会社にMNPを申請するとMNPナンバーという番号がもらえます。この番号を別の通信会社と契約するときに伝えると電話番号が変わらずに移行が行えます。ただし、通信会社(キャリア)からもらったメールは、移行できませんので、注意が必要です。

今回の記事では、一般的な古いタイプのガラケーから連絡先を取り出して、スマホに入れるまでの方法について書いてみたいと思います。(今回の記事に使用したのは、ドコモの古いガラケーです)

基本的な流れとしては、

(1)ガラケーの連絡先をSDカードにコピーする。

(2)SDカードにコピーされた連絡先データをパソコンにコピーする。

(3)パソコン上で、連絡先データを統合した1つのファイル(統合ファイル)を作成する。

(4)統合ファイルをメールに添付してスマホに送る。

(5)スマホ上で添付された統合ファイルを連絡先にインポートする。

という流れになります。

 

1.ガラケーの連絡先をSDカードにコピーする。

まず最初の操作は、ガラケーの中に保存されている連絡先の情報をSDカードにコピーするところからです。

ガラケーにはSDカードを入れる場所があります。通常はMicroSDというサイズのSDカードが多いのではないかと思います。

もし、SDカードが入っていない方は、4GB程度のmicroSDカードを購入してください。(自分のガラケーにあったサイズ・容量を調べてから購入してください)

それと、microSDカードなど、小さなSDカードの場合には、標準のSDカードのサイズにするためのアダプターが必要になりますので、こちらも購入しておいてください。(パソコンにSDカードを読み込ませるときに必要)

SDカードを新規で購入された場合は、ガラケーにSDカードをセットした後、SDカードのフォーマットを行っておいてください。

以下の方法で、連絡先のデータをSDカードにコピーします。

(1)ガラケーの連絡先の画面を表示します。

(2)サブメニューのボタンを押します。

(3)サブメニューの中の「コピー」を選択します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(4)コピー先として、「microSDへコピー」を選択します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(5)さらに、全件コピーを選択します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(6)端末暗証番号を入力します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(7)電話帳をすべてコピーしますか?となるので、「はい」を選択します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(8)SDカードへのデータのコピーが実行されます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(9)microSDカードをSDカードアダプタに入れてから、パソコンにセットします。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

 

2.SDカードにコピーされた連絡先データをパソコンにコピーする。

次に、SDカードの中の連絡先データをパソコンにコピーします。

SDカードをパソコンにセットすると、以下のような3つのフォルダが見えます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

この中にある「SD_PIM」というフォルダが連絡先のデータを含むフォルダになっています。このフォルダを開けると、PIM_DATA.PIMという1ファイルと、PIM00001.VCFから始まる連番のファイル名が表示されます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

SD_PIMフォルダをパソコンのデスクトップにドラッグしてコピーしてください。

DEVPROFフォルダとPRIVATEフォルダは必要のないフォルダなので、コピーする必要はありません。

 

3.パソコン上で、連絡先データを統合した1つのファイル(統合ファイル)を作成する。

SD_PIMフォルダ内にあるVCFファイルの1つ1つが、1人の連絡先を含んでいるファイルとなっています。

VCFという拡張子が付いたファイルは「vCard形式」のファイルでアドレス帳や連絡先などに使われている一般的なファイル形式です。

これらの1つ1つのファイルを1つずつスマホに送ることも出来ますが、数が多いと大変なので、あるフリーソフトを利用して、統合したファイルを作成するのが便利です。

ファイルを統合するためのフリーソフトは、「ファイル結合 for Windows」という名前のソフトです。

以下のサイトから無料でダウンロードできます。

Vectorのサイトからダウンロード

ダウンロードしたファイルを、解凍後、setup.exeをダブルクリックして、インストールしてください。(Windows10でも問題なく動作します)

インストールするとFileGGPという名前でスタートメニューに登録されます。

(1)FileGGPを起動します。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(2)「フォルダ指定追加」のボタンを押して、パソコンにコピーされたSD_PIMのフォルダを選択してください。以下のようにフォルダ内のVCFファイルが表示されます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(3)続けて、「結合」というボタンを押してください。ファイルの結合が開始され、同じフォルダ内に統合されたファイルが作成されます。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(4)以下のように「PIM00001-Combination.VCF」という統合ファイルが作成されています。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

 

4.統合ファイルをメールに添付してスマホに送る。

作成された統合ファイル「PIM00001-Combination.VCF」をメールに添付して、スマホのメール宛に送信してください。

 

5.スマホ上で添付された統合ファイルを連絡先にインポートする。

スマホのメールを開いて、添付されたファイルをタップしてください。

そうすると、何のアプリで開くかというような画面が表示されると思います。

(アンドロイドの場合)

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

アプリで開くという画面が出てくるので、電話帳を選択して、「1回のみ」という文字をタップしてください。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

上記の画面が出てきたら、「許可」をタップします。

ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

vCardから連絡先をインポートしますか?という画面が出たら、OKをタップしてください。これで、スマホの電話帳にインポートが終了します。

 

(iPhoneの場合)

(1)添付ファイルをタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(2)画面の右上のボタンをタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(3)アプリの選択では「その他」をタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(4)「連絡先にコピー」を選択します。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(5)「〇〇件すべての連絡先を追加」をタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(6)さらに、「〇〇件すべての連絡先を追加」をタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

(7)最後に、「新規連絡先を作成」をタップします。
ガラケーの連絡先をスマホに移す方法

以上の操作で、連絡先にデータが追加されます。


以上が、ガラケーの連絡先をスマホの連絡先に移す方法です。

ガラケーの種類やスマホの種類によっては、画面の構成が異なる場合もありますが、全体の流れとして参考にしていただければと思います。

PHSのサービス終了前に電話帳をスマホに移行する方法

PHSの携帯電話が、今年2020年の7月31日をもってサービスを終了します。

PHSは、1995年にサービスを開始し、25年間利用されてきましたが、最後までPHSサービスを続けてきたY!mobileが、今年の7月末でサービスを終了するため、とうとう日本のPHSの歴史が終了することになります。

ちなみに、ドコモのガラケー(3Gの電波)のサービスは、2026年3月31日に終了することが決まっていますが、まだ5年間は使用できます。ただし、すでにガラケーの機種の生産やサポートは終了していますので、今後は、ガラケーからガラホやスマホへの移行が必要になってくると思われます。

 

1.2019年9月時点での携帯電話の契約数

総務省の調査によれば、携帯電話(スマホ・ガラケー・PHS)の比率は以下のようになっています。

携帯電話の全契約数:1億8096万契約
(スマホ:LTE/4G回線)1億4449万契約(79.8%)
(ガラケー:3G回線)3657万契約(20.2%)
(PHS:PHS回線)191万契約(1%)

PHSのシェアは現在1%程度ですが、PHSは長年病院などで使用されてきた経緯もあり、PHSがなくなることで、スマホへの移行が必要となる施設も多いのかもしれません。もちろん、個人の方でPHSを使用されている方も、早急にスマホへの移行が必要になります。

 

2.PHSの電話帳をどうやって取り出すか?

PHSの電話帳を取り出す方法としては、PHSをパソコンと接続して、取り出す方法しかありません。

まず、必要になるのが、PHSとパソコンとを接続するためのUSBケーブルです。このケーブルは機器を購入した時に付属品として付いているはずです。

このUSBケーブルは、特殊なものではなくて、PHS側のUSB端子はmini USB2.0 Type-Bの端子だと思われるので、一般の変換ケーブルでも探せばあると思います。

次に必要になるのが、PHSを認識するドライバソフトです。

こちらのドライバソフトは、京セラのページからダウンロードすることができます。

<BAUM用USBドライバ>のダウンロードはこちら

Windows版とMac版の2種類がダウンロード可能です。Zip圧縮されていますので、パソコンにダウンロード後解凍してから、インストールしてください。

なお、Windows版は、Windows10のパソコンでも動作します。

最後に必要となるのが、パソコン用ソフト「H”問屋」(エッジ問屋)です。このソフトは、PHSと接続した状態で電話帳のデータを閲覧や編集できるソフトなのですが、このソフトを使うと、電話帳のデータをCSVのデータに書き出すことができます。

ところが、このソフトを作成していたWillcomのページに行っても、ダウンロードページがなく、正式なソフトをもらってくることができません。

そこで、究極の手段として、過去のインターネットページを永久に保存してくれている「Internet Archive Wayback Machine」というありがたいサイトがありまして、そこから例外的に「H”問屋」というソフトをダウンロードすることができます。

<過去のWillcomのダウンロードページ>はこちら

・H”問屋 for Windows Ver.1.1.1(Windows版)
・H”問屋 for Macintosh Ver.1.15(Mac版)
がダウンロードできます。

※今後、上記の2種類のソフトがダウンロードできなくなる可能性もあるので、こちらの方からダウンロードできる経路も作っておきました。

Windowsのソフトのダウンロード
Macのソフトのダウンロード

これらの準備ができたら、以下の手順で操作してください。

 

3.PHSの住所録をH”問屋を使って、CSVファイルに書き出す

(1)まず、パソコンに「BAUM用USBドライバ」ソフトをインストールします。

(2)「H”問屋」のソフトをパソコンにインストールします。(デスクトップにH”問屋のアイコンができます)

(3)次に、PHSとパソコンをUSBケーブルで接続します。

(4)H”問屋を起動すると、最初だけシリアル設定の画面になるので、そこでは「自動設定」ボタンを押してから、OKボタンを押します。

(5)次に”H問屋の画面の中の電話帳をダブルクリックして開きます。

H"問屋 Willcomのソフト

(6)電話帳の画面が出てくるので、「受信」ボタンを押すと、PHS内の電話帳が読み込まれて、表示されます。

(7)メニューのファイルから「CSVエクスポート」を選ぶことで、電話帳のデータをCSV形式のファイルとして保存することができます。

以上の操作で、PHSの電話帳データをCSVファイルとして保存することができます。

ただし、CSVデータはそのままではスマホの電話帳に移行することができません。そこで、以下の処理を行ってください。

 

4.Cassava Editorで、CSVファイルを編集する

CSVファイルというファイルは、テキストファイルなのですが、保存するとエクセルのアイコンになっていると思います。

そのままエクセルで開くと、電話番号の最初の0が消えてしまうことがありますので、エクセルでは絶対に開かないようにしてください。

CSVを編集するソフトとして、Windowsパソコンであれば、非常に便利なソフトがあります。

そのソフトが「Cassava Editor」というフリーソフトです。このソフトを用いると、とても安全にCSVファイルを編集することができます。

<Cassava Editor>のダウンロードはこちら

ダウンロード後、デスクトップに解凍してください。インストールはなくて、フォルダの中の「Cassava.exe」をダブルクリックするだけで起動します。

Cassava Editorを起動して、「ファイル」→「開く」として目的の電話帳のCSVファイルを読み込みます。

読み込まれたCSVファイルには、たくさんの列があると思いますが、不要な列は削除して、以下のような列だけにしてください。(項目の名前は以下のような名前ではないと思いますが、内容を見て必要な列だけにしてください)

・名前
・電話番号
・携帯電話番号
・メールアドレス
・メモ

誤字・脱字の編集や、電話番号の形式の一貫性などがなかった場合は、ここで編集してください。

次に、一番上にある項目名だけを以下のように英語に変更します。

・名前 → Name
・電話番号 → Business Phone
・携帯電話番号 → Mobile Phone
・メールアドレス → E-mail Address
・メモ → Notes

変更したら、次に「ファイル」→「変更時文字コード」として、「UTF-8」を選択します。

続けて、「ファイル」→「変更時文字コード」として、「LF」を選択します。

最後に、「ファイル」→「名前を付けて保存」からファイルを保存してください。

ファイルはデスクトップ上に保存するようにしてください。
ファイル名は英語名を付けた方がいいと思います。
例:denwa.csv

 

5.Googleの連絡先にCSVファイルをインポートする

スマートフォンに連絡先を移行するためには、Googleの連絡先にインポートすると、スマートフォン側で簡単に認識できるようになります。

Google IDとパスワードは、スマホで使用するGoogle IDとパスワードと同じものにしてください。

恐らく、PHSをお持ちの方はGoogle IDをお持ちではないと思います。そこで、新しくGoogle IDを取得して、その時にパスワードを決めてください。

そして、スマホが手に入ったら、その同じGoogle IDをスマホに登録するようにしてください。アンドロイドの場合は、購入後最初に起動したときに、Google IDとパスワードを入れることになっています。

iPhoneの場合は、Apple IDを使って最初にログインしますので、やり方は異なります。

(1)インターネットでGoogleのページに行って、Google IDでログインします。

(2)Googleの「連絡先」を開きます。(Googleトップページの9つの点のマークの中に連絡先があります)

(3)連絡先を開き、左側のメニューの中の「インポート」を選択します。

(4)次に、「ファイルを選択」ボタンを押して、さきほどのCSVファイルを選択して開きます。

(5)「インポート」を押すと、連絡先にデータがインポートされます。

アンドロイドスマホの場合は、上記と同じGoogle IDで使用していれば、電話帳の連絡先に自動で表示されてきます。

iPhoneの場合は、「設定」の「パスワードとアカウント」から入って、「アカウントを追加」を押して、Googleを選択後、Google IDとパスワードでログインすれば、Googleの連絡先をiPhoneの連絡先に追加することができます。


以上が、PHSの電話帳をスマホに取り込むまでの方法です。

とても長い工程ですが、CSVファイルさえパソコンに取り込めれば、あとは何とかなると思います。

現在PHSをお使いの方は、Y!mobileに加入されている方だと思いますので、スマホもY!mobileの会社で契約することで、電話番号の移行もスムーズに行えます。

なお、PHSで使用していたメールは使用できなくなります。そのため、スマホではGmailを代わりに使うようにしてください。

Y!mobileでスマホを申し込むと、スマホがすぐに届きますが、電話番号の切り替えはY!mobileに電話をして切り替えるという方法になっていますので、注意してください。電話で切り替えを依頼してから、1~2時間程度で大本のシステムが切り替わるので、その後にスマホの初期設定をするようにしてください。

次回の記事は、ガラケーの電話帳をスマホに取り込む方法について書いてみたいと思います。

12月だから考えるパソコンデータのバックアップ

今年も12月になって、お掃除の季節ですね。

部屋のお掃除も大切ですが、パソコンの中のお掃除もきちんとやっておきましょう。

1.パソコンのお掃除は、「こんまり」みたいにはいかない

※「こんまり」とは、近藤麻理恵さんのことで、片付けコンサルタントしてして活躍されている方です。(こんまりさんのホームページはこちら

パソコンで作成したファイルやダウンロードしたソフトなどをじっくり見てみると、使っているわけじゃないけど捨てられないというものが多いと思います。

パソコンの中でのファイルデータは一旦削除してしまうと、復元することはかなり難しいので、安全のためにとりあえず保存しておこうと考えてしまうからです。

かといって、同じようなファイルデータが重複したり、どれが新しいデータかわからないというような場合には、整理して、いらないものを削除することも大切です。

私の経験から言えば、本当に必要なファイルは、ここ1年くらいのものだけで、それより前のファイルは、大方はいらないファイルだと思います。

ところが、パソコン教室をやっていると、昔の生徒さんが突然来て、以前作成したファイルを持っていないかと聞かれることがあるので、不要なファイルと思われるファイルであっても、後生大事にとっておくという習性があるんですね。

一般的な会社であれば、経理などのデータであれば5年間は保存しなければならないという決まりがあるので、普通で考えれば5年を越えたものは捨てても問題ないと思います。

 

2.捨てるのはなく、アーカイブという方法がある

そこで、考え出したのがアーカイブという方法です。

アーカイブという意味は、「書庫に入れる」という意味なのですが、要するに今使っているパソコンの中のデータを、そのまま別のハードディスクに移動して、そのハードディスクを保存するという方法です。

必要なものだけをパソコンに入れておいて、昔の物は必要になったときに、ハードディスクの中から探してくるというわけです。

その方法は、こんな感じです。

 

(1)外付けのハードディスク(SSD)にすべてのデータを保存する

外付けのポータブルハードディスク(もしくはSSD)の中に、「2019年データバックアップ」(今年の場合)というフォルダを作成します。

そのフォルダの中に、パソコンの中の「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャー」「ビデオ」「ミュージック」「ダウンロード」「お気に入り」「OneDrive」などのフォルダをコピーして保存します。

この時、特に整理とかはする必要はなくて、現状のまま保存します。
※コピーした後に、きちんと保存できていることを、十分に確認してください。

 

(2)その後、パソコンの中のいらないファイルやフォルダを削除する

外付けのハードディスク(SSD)にすべてのデータが保存されたら、今度はパソコンの中の不要なファイルやフォルダを削除していきます。

すでにバックアップが取られているので、安心して削除することができます。

ついでに、フォルダ構成などを変更して整理するようなこともできます。

そして、来年に向けて、きれいに整理したパソコンが出来上がります。

 

(3)外付けのハードディスクやSSDは机の引き出しに入れて保管する

今年のデータが保存されたハードディスク(SSD)には、必ずシールを貼って、その上に「2019年データバックアップ」という文字を書いておきます。

ちなみに、このハードディスク(SSD)は、日頃使わないようにしてください。そして、再び年の終わりになったときに、次年度のデータのバックアップを同様の方法で行います。

もし、突然昔のデータが必要になったときは、ここから探してパソコンにコピーすればいいだけです。

一つだけ必要なことがあります。ハードディスク(SSD)は、環境が悪いと故障することもあります。湿気や埃のない環境で保存するようにしてください。

 

3.日々の安全なバックアップを考える

年末のバックアップは、前述のことでなんとかなったとしても、日々のデータを安全にバックアップするためにはどうしたらいいでしょうか?

規模の大きな会社では、「専用のファイルサーバー」や「クラウドサーバー」があり、システム部門の人もいるので心配はいりませんが、ネットワークの不具合などによりデータにアクセスできないという不具合が生じる可能性はあります。

規模の小さな会社では、NAS(Network Attached Storage)といわれるネットワーク上の専用ファイルサーバー機器を導入しているところが多いと思います。このNASと言われる機器は、内部にハードディスクを持つ簡易ファイルサーバーですが、365日稼働しているので、機器の故障なども考えられ、定期的にデータをバックアップをすることが必要です。

もっと規模の小さい自営業や個人の方は、USBハードディスクなどに、大切なファイルデータのバックアップなどをとっているか、OneDriveなどのクラウドに同期バックアップを行っていると思います。個人の方の場合は、USBハードディスクの寿命も考えて、2つ以上のUSBハードディスクにコピーをとっておくことが安全といえます。

 

4.クラウドへの大容量のバックアップは向かない

クラウド上にデータを保存することは、とても安全です。

一部では、クラウドにあるデータは安全なのかと疑問を持つ人もいますが、私の経験から言えば、他人との間で共有データを持つような設定さえしなければ、全く問題ないと思われます。

特に、最近のOneDriveでは、パスワード管理ができる「Vault」という機能もできていますので、上手に使えばかなり安全に使えると思います。

ただ一番問題なのは、インターネット回線を利用してデータを保存することは、保存スピードがかなり遅いという点です。つまり、大容量のデータを保存するという点は、あまり効率的とは言えません。

クラウドにデータを保存することの利点は、いろんな場所でパソコンやスマホからデータにアクセスできるという点です。本当に必要なデータに絞ってクラウドに保存することが大切だと思います。

 

5.NASでのデータ共有は便利だが、データのバックアップには時間がかかる

NASといえば、バッファローが有名ですね。Link StationやTera Stationなどのブランドがあり、これまで多くの方が使ってきていると思います。

Tera Stationは、かなり高額な機器ですが、4台のハードディスクを使ったRAID5システムを組むことができるので、ハードディスクの故障にも柔軟に対応でき、ネットワーク上で安定してファイルサーバーとして使用できます。

ただし、大容量のデータの移動や、バックアップに対しては、ネットワーク回線を使うので、実際には長時間のバックアップ時間が必要になります。昼間は稼働しているので、夜にバックアップと行うようになると思います。

一方、Link Stationは2台のハードディスクを内蔵しており、2台を1台のハードディスクとして使用するストライピングや、1台のデータをもう1台で常時バックアップするミラーリングなどの機能を持っています。

しかし、購入時にはストライピングで設定されているため、もしハードディスクが故障した場合は、データの復旧がとても大変で、問題のある機器になってしまいます。

このため、Link Stationを使用する場合は、別のハードディスクへ頻繁にバックアップするか、もう1台のLink Stationへのミラーリングといった手段でデータを守る必要があります。

いずれにしても、NASの場合は、ハードディスクのフォーマットもLINUXタイプのフォーマット形式になっていることもあり、データ復旧は専門の業者に依頼するしか方法はありませんので、運用にはバックアップが必須となります。

 

6.USBハードディスク(USB-SSD)へのコピー速度は最高に速い

最近のパソコンの場合、USB3.0もしくはUSB3.1といった端子が付属しており、これに対応しているUSBハードディスク(USB-SSD)であれば、かなりの高速でバックアップが可能です。

特に、パソコンで毎日バックアップを取るような場合は、所謂、差分バックアップソフトを使用すれば、非常に高速でバックアップが可能です。

恐らく、ネットワーク回線に比べれば、10倍~50倍近い速度だと思います。

個人の方であれば、この方式でバックアップを取るのが最も効率的だと思います。

問題は、ハードディスクやSSDの寿命という部分だけです。

最近は、SSDの価格が低価格になっていることもあり、「外付けUSB-SSD」という製品もかなり増えてきています。SSDはハードディスクよりも、高速で読み込みや書き込みができ、さらに低電力で振動もないという優れものです。

ただし、同一場所への書き込みが一定数を超えると書き込み性能が落ちるという性質もあるので、寿命は3年~5年というのが一般的です。

ハードディスクも3年~5年でエラーが増えてきますので、SSDだからというわけではなく、バックアップストレージは、3年程度で交換していくということは大切です。

 

7.「HDD/SSDスタンド」という共有&バックアップシステムを提案しています

個人的な話ですが、NAS機器が高額であるという点や、NASだとバックアップに時間がかかるという点を考慮して、「HDD/SSDスタンド」という新しいタイプのファイル共有&バックアップシステムを提案しています。

下の図は、FIDECOという会社の製品ですが、3.5インチハードディスク、2.5インチハードディスク、SSDなどを2つ接続することができる「HDD/SSDスタンド」です。

WindowsパソコンやMacパソコンに対応しています。

HDD/SSDスタンド FIDECO

3..5インチハードディスクを2台接続することもできますし、SSD1台とハードディスク1台という組合せでも大丈夫です。

個人的なお薦めは、SSDを2台購入して、この「SSD/SSDスタンド」にすることです。

この「HDD/SSDスタンド」はUSB3.0でパソコンに接続できます。パソコン上では、2台のSSDは別のドライブとして認識されます。

さらに、このFIDECOの「HDD/SSDスタンド」は、HDD(SSD)→HDD(SSD)の完全コピーにも対応しており、パソコンのハードディスクの交換時などにも利用できます。

さらに、前面にはSDカードの差し込みや、USB3.0の端子2つもついていて、ドッキングステーションとして、別の機器を接続することもできます。

HDD/SSDスタンド FIDECO

HDD/SSDスタンド FIDECO

このスタンドの手前に接続されたSSDドライブの中に「share」というフォルダを作成して、それを「フォルダ共有」します。

つまり、フォルダ共有することにより、小規模LANの中でファイルサーバーとして利用することができます。(本機器を接続するパソコンで共有の設定は必要になります。また接続するパソコンが起動していないとフォルダの共有はできません。)

特に、SSDドライブでファイル共有すると、非常に高速で読み書きが可能になります。

一方、スタンドの奥に接続されたSSDドライブは、共有されたフォルダ「share」のバックアップを行うためのものです。この奥のドライブは、3.5インチや2.5インチのハードディスクでもかまいませんが、ハードディスクの場合は、振動や熱がでるので、バックアップ側もSSDドライブにするととても静かです。

本機器を接続するパソコンに、差分バックアップ用のソフトを入れて、定期的に手前のSSDのデータを奥のSSDにバックアップすることができます。

USB3.0での接続ですし、どちらもSSDドライブということで、バックアップ時間は非常に短く、効率的なバックアップが可能になります。

さらに、接続するSSD(ハードディスク)は、パソコン側でフォーマットできますので、何かあったときでも、WindowsやMacのパソコン側ですぐに認識できるという利点もあります。

また、何よりも電源を落とせば、すぐにSSD(ハードディスク)を取り外せるので、交換も容易です。

興味のある方は、購入してみてください。なお、SSDは別に購入する必要があります。