Officeソフトのライセンスの意味を知っていますか?

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Office

一般に、Officeをパッケージで購入すると、プロダクトキーというものが付属しています。
このプロダクトキーというものは、Officeをインストールするときに必要なキーで、アルファベットと数字の組み合わせで、25桁で構成されています。

Office2010(2007)のインストール方法

Office2010までのOfficeの場合は、CDやDVDでソフトが供給されていたので、CDやDVDが入っている入れ物のどこかにプロダクトキーが書かれていました。

Office2010までは、パソコンにCDやDVDを挿入して、起動してきたインストーラーに対して、プロダクトキーを入力してから、インストール手順に進むという方法です。

この場合、CDやDVDを紛失したり、プロダクトキーを紛失した場合には、ライセンスを失ってしまうという問題もありました。

Office2013、2016、Office365(solo)のインストール方法

一方、Office2013や2016、Office365(solo)の場合は、CDやDVDでプログラムが供給されているわけではなく、マクロソフトのサーバーからOffice本体プログラムをダウンロードしてインストールすることになります。

この場合は、購入するのは、プロダクトキーのみとなり、店頭でプロダクトキーが入っている小さな小箱を購入するか、インターネットからプロダクトキーをダウンロード購入する形となります。

まず、ソフトをダウンロードするためのURLにアクセスして、その画面上でライセンスキーを入力するようになっています。さらに、同時にマイクロソフトアカウントを求められるようになっています。もし、マイクロソフトアカウントを持っていない場合は、その場で登録することができます。

その後、インストールボタンを押すと、インターネット上から自分のパソコンに対してインストールが進んでいくという方式です。

ただし、Officeがプレインストールされているパソコンの場合は、インターネット上からダウンロードするわけではなく、パソコン内にインストールされているパソコン内のOfficeのアイコンをクリックしたのち、プロダクトキーを入力するだけで、インストールが進行します。(この場合は、マイクロソフトアカウントを求められません)

Office365 soloとOffice365の特徴

マイクロソフトは、これまでのパッケージ版(永久ライセンス版)に対して、月ごと、年ごとでライセンスを購入することができる期間限定ライセンス版としてのOffice365シリーズを広めていこうとしています。

法人のためのOffice365と個人のためのOffice365 soloがあります。
法人のためのOffice365には、様々な契約プランがありますが、個人のためのOffice365 soloは、1つのプランしかありません。

これらのOffice365シリーズがこれまでのパッケージ版と異なる点は、月ごと、年ごとの支払いができる点と、新しいバージョンのOfficeが出てきた時に、古いバージョンから新しいバージョンに無料で移行できる点にあります。

つまり、Office365シリーズの場合は、Officeというソフトを購入するということではなく、Officeのライセンスを購入するという考え方に変わってきたということだと思います。

Office365シリーズは、店頭やネットでは1年版として売られていることが多く、そこで購入したプロダクトキーを登録することで、1年間のライセンスを得るという仕組みになっています。次年度についても、同じように延長のためにプロダクトキーを購入して、登録すると延長される仕組みとなっているようです。

プロダクトキーの役割が変わってきた

ここで、問題になるのが、プロダクトキーの役割です。

昔のOfficeの場合は、購入したOfficeパッケージのプロダクトキーは、永久のライセンスキーという意味合いを持っていました。古いパソコンから新しいパソコンにOfficeを入れ替えるような場合であっても、プロダクトキーは同じものを使いますし、永久に保存が必要なものでした。

ところが、Office365シリーズの登場によって、プロダクトキーの期限は限定されているため、インストールした日から1年が過ぎると、そのプロダクトキー自体はライセンスを失効することとなるわけです。

そこで、マイクロソフトは、Office365シリーズのライセンスをマイクロソフトアカウントと紐づけることで、ライセンスの継続性を維持できるようにしています。

つまり、プロダクトキーは、契約を継続させるものという意味あいに変わり、その契約者は、マイクロソフトアカウントであるということにしたわけです。

この仕組みは、ウイルス対策ソフトのノートンやウイルスバスターなどの仕組みに似ています。メールアドレスを登録しておけば、ソフトを延長するときには、単にプロダクトキーを入れるだけで、継続されるというような仕組みです。

インストールは、クラウドから行う

Office365シリーズの仕組みは、Office365のページにマイクロソフトアカウントでログインすると、自分が契約しているOfficeのライセンスが見えるようになっています。

そのライセンスの数に相当する分のOfficeを自分のパソコンに、その画面から直接インストールできるようになっています。つまり、クラウド上に自分を管理するページがあって、そこで契約状態が確認でき、そこからダイレクトにインストールができるという仕組みになっています。

この方法によって、個人が現在もっているライセンスを確認しやすくなり、どのパソコンにOfficeをインストールしているかの履歴が見えるようになっています。また、Officeソフトを新しいパソコンに入れたいような場合に、古いパソコンのライセンスを削除して、新しいパソコンにライセンスを移行するようなことも簡単にできるようになっています。

これまでのパッケージ版では、マイクロソフトに電話をしてライセンスを移行していたわけですが、その点もかなりスムーズになったと思います。

新しいOfficeへの理解は進んでいない

一方で、このような仕組みを理解している人は少なく、Office365シリーズを買うべきか、それともプレインストール版やパッケージ版(永久ライセンス版)を買うべきかを悩んでいる人も多いと思うのです。

また、マイクロソフトアカウントとパスワードにより管理される仕組みの中で、これらを忘れたり紛失したりするようなトラブルも考えられます。

このような意味からも、クラウド(ネット上に自分がアクセスする領域を持つこと)への理解がもっと進む必要があると思います。

MacintoshとOffice365シリーズの関係

今回、MacintoshのOfficeについても、Office365シリーズが対応するようになり、Macユーザーの方も、これから導入しようかという人も増えてゆくと思います。

Office365シリーズでは、Macintoshに対して、従来のOfice2011と最新のOffice2016のどちらかを選んでインストールできるようになっています。

Macの場合に注意することは、このOffice2016を使用するためにはMacを最新のOSにアップグレードしておく必要があるという点です。

現在のMacの最新OSは、「OS X El Capitan」です。Office2016をインストールするためには、この最新のOSにアップグレードすることが必須になります。

また、Macの場合は、インストールできるソフトとしては、Word, Excel, Powerpoint, Outlook, OneNoteの5つのみとなります。PublisherやAccessは、インストールされません。

これまでMacでOffice2011を長らく使ってきた人にとっては、Office2016はとても魅力的なOfficeになっていますので、ぜひ使っていただきたいと思います

プロダクトキーとプロダクトIDは異なるもの

プロダクトキーというのは、ソフトをインストールする時に必要なものですが、プロダクトIDというのは、インストール後に、Officeに対して与えられるIDのことです。

Officeのソフト(Wordなど)を開いて、ヘルプなどを見るとプロダクトIDが表示されますが、これは、プロダクトキーではないので、注意してください。

1つのライセンスでパソコン何台までインストールできるのか?

プレインストール版のOfficeの場合は、そのパソコンの機種1台のみという制限がありますが、パッケージ版やOffice365シリーズを購入した場合には、複数のパソコンにインストールできたり、さらにOfficeのライセンスを別のパソコンに移行できたりもします。

ここで問題になるのが、Officeは何台までのパソコンにインストールできるのかという点です。

通常は、パッケージ版の場合は、2台までという制限になっています。

一方、Office365では契約形態によりインストールできる台数が異なります。

これらの台数はOffice2013以降のOfficeでは、とても厳しく管理されていますが、
過去のOffice(2003,2007,2010)については、結構アバウトであったように思います。

実は、アバウトというのにも不思議なルールがあるようなのですが、誰もそのルールを知っている人はいないようです。

Office365シリーズになってクラウドで管理できるようになっているので、今後はきちんとした管理ができるようになっていると思います。

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