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Edgeが落ちるトラブル

Windows10のEdgeが起動後すぐに落ちるトラブルを一時的に解決

パソコン教室をやっていると、会員さんのパソコンのトラブルについてよく相談を受けます。

解決可能なものもあれば、どうしても解決できないようなものもあります。

今回遭遇したのは、Windows10のパソコンにおいて、Microsoft Edgeが起動直後の数秒後に突然落ちてしまうというものでした。

 

1.Microsoft Edgeのトラブルは致命的です

Microsoft Edgeは、Windows10や11に標準で入っているブラウザソフトであり、トラブルが起きたとしても、簡単にアンインストールして入れなおすということができません。

Windows OSと深い関係にあるアプリなので、Windows UpdateなどでEdge自体のアップデートやEdgeのセキュリティなども自動でアップデートされるようになっています。

このため、昔からEdgeはWindows Updateが中途半端で終わっている場合などにおいて、アプリ自体が起動できないというようなことがよくありました。

このような一般的なトラブルの場合は、パソコンの再起動や、Windows Updateの更新などによって簡単に回復するのですが、一旦起動してから落ちるというトラブルはかなりやっかいなものでした。

パソコンを購入した方は、このようなEdgeのトラブルを想定して、Google ChromeやFireFoxなどの別のブラウザアプリをインストールしておくことを強くお勧めします。

 

2.Microsoft Edgeが起動後10秒以内に落ちる

この現象は、2022年10月のWindows Updateの後に突然現れました。

原因自体は不明なのですが、Windows Updateが引き金になっていることは確かなようでした。

ネットで検索すると以下のような対策が推奨されていました。

  1. パソコンの再起動。
  2. Windows Updateを最新にする。
  3. 設定の中の「アプリ」の中のMicrosoft Edgeの「変更」ボタンからアプリの修復を行う。
  4. Microsoft Edgeの権限のON/OFF。
  5. PowerShellからコマンドで修復。
  6. Edgeを削除して、再度インストールする。
  7. アカウントの隠しフォルダのAppData\Local\Microsoft\Edgeの中の「User Data」を削除する。

結果的には、1~6の方法では解決できませんでした。

3の設定のアプリを見ると、Microsoft Edgeをクリックしても「変更」ボタンが淡色表示になっていてクリックすることができませんでした。

4と5も効果はありませんでした。

6のEdgeの削除をコマンドから試みましたが、削除できませんでした。

7の方法については、お気に入りや登録したパスワードなどが消えてしまうということなので、試せませんでした。

 

3.最終的に、一時的に回復する方法を見つけました

完全な回復ではないのですが、一時的にEdgeが落ちなくなる方法を見つけましたので、以下に書いておきます。

(1)デスクトップ上に「Microsoft Edge」のアイコンを作ります。

(2)このアイコンを右クリックします。

(3)「互換性のトラブルシューティング」をクリックします。

(4)「推奨設定を使用する」をクリックします。

(5)「プログラムのテスト」ボタンを押します。

(6)Microsoft Edgeが起動します。ここで開いたEdgeは閉じるボタンで閉じてください。

(7)元の画面で「次へ」ボタンを押します。

(8)「はい、このプログラムのこの設定を保存します」をクリックします。

(9)「トラブルシューティングツールを終了する」をクリックします。

以上です。

この操作を行った後に、Edgeを起動すると、全く落ちなくなります。

しかし、これは完全な回復ではありません。なぜなら、パソコンを再起動すると、この状態は保存されておらず、再びEdgeが落ちてしまいます。

しかし、再度上記の方法を行うと、Edgeは落ちなくなります。

つまり、上記の方法は、起動する度に行う必要があるということになります。

もちろん面倒なことは、承知していますが、一時的にせよ安定してEdgeが開いた状態になりますので、ここでお気に入りのエクスポートや、登録したパスワードなどをエクスポートできますので、かなり余裕ができると思います。

 

4.今回のEdgeのトラブルシューティングの意味について

今回のEdgeのトラブルシューティングで回復する方法を見つけたのは、Edgeのアプリの実行ファイルのプロパティを調べたことで発見しました。

Microsoft Edge自体の実行ファイルは、

「C:\Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe」になります。

この「msedge.exe」を右クリックして「プロパティ」の中の「互換性」タブを開きます。

Microsoft Edgeが起動直後にすぐ落ちる問題

ここに「互換性のトラブルシューティング」というボタンが用意されています。

一方、その下に「互換モードでこのプログラムを実行する」という項目がありますが、ここにチェックをして、OSを「Windows8」として、適用ボタンを押してからMicrosoft Edgeを起動してみました。

Microsoft Edgeが起動直後にすぐ落ちる問題

実は、他のWindows OSも試してみたのですが、互換モードとして「Windows8」を選択してから適用ボタンを押したときのみ、Edgeを起動しても落ちなくなりました。

このことから、互換性のトラブルシューティング自体も、互換モードで使ってEdgeが落ちなくなるように調整しているようです。

しかし、一旦パソコンを再起動してしまうと、この互換モードはリセットされてしまうようです。

 

5.今後のWindows Updateに期待するしかない

Windows OSとMicrosoft Edgeが深い関係にあることと、今回のトラブルがWindows Updateをキッカケとして起きたことを考えると、Edgeのトラブルは今後のWindows Updateでしか解決できないように思われます。

実際に、Windows Updateで不具合が解決することは多々あるので、待っていれば自動的に何かが変化して正常に戻ることもあると思います。

 

6.「お気に入り」とMicrosoft Edgeの「お気に入り」は、つながっていないと知ってますか?

今回、Microsoft Edgeのトラブルを経験して、重要なことに気づきました。

それは、アカウントフォルダにある「お気に入り」とMicrosoft Edgeの「お気に入り」はイコールではないということです。

アカウントフォルダ内の「お気に入り」は、「Internet Explorerのお気に入り」であって、「Edgeのお気に入り」ではないのです。

新しいパソコンに「お気に入り」を移動するような場合に、単に「お気に入り」のフォルダを移すだけでいいと考えている人が多いと思いますが、Microsoft Edgeのお気に入り自体は、全く異なる別の場所で管理されています。

つまり、パソコン間でEdgeのお気に入りを移動する場合は、Edgeのお気に入りからエクスポートとインポートを行う必要があるということです。

ただし、Edgeの場合は、同じマイクロソフトアカウントであれば、異なるパソコンどうしで、お気に入りを同期するようになっていますので、お気に入りをエクスポートやインポートする必要はないようになっています。

少なくとも、Windows10ではInternet Explorerが存在しているので、「お気に入り」フォルダの意味はわかるのですが、Windows11については、Internet Explorerが存在していないにも関わらず、「お気に入り」フォルダが存在しているという不思議な状態となっています。

本来は、Internet Explorerがない状態では、「お気に入り」フォルダ自体は必要ないと思われますが、過去の状態を引きずっているWindowsとしては、削除するのは簡単ではないようです。

ちなみに、最新のMicrosoft Edgeのお気に入りはどこにあるかというと

C:\Users\(アカウントフォルダ)\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Data\Default

のフォルダ直下にある「Bookmarks」となっており、そのバックアップとして「Bookmarks.bak」や「Bookmarks.msbak」などのファイルが作られているようです。

これらのファイルを直接開くことはできませんので、Edgeのお気に入りからエクスポートすれば、htmlファイルとしてブラウザで開いてお気に入りの一覧を見ることができます。

Microsoft Officeの32bit版と64bit版は共存できない

Office 365

Microsoft Officeには、以下のようなバージョンがあります。

Office 365(サブスクリプション購入の時代)[32bit/64bit]
Office 2021(Windows 11の時代)[32bit/64bit]
Office 2019(Windows 10の時代)[32bit/64bit]
Office 2016(Windows 10の時代)[32bit/64bit]
Office 2013(Windows 8.1の時代)[32bit/64bit]
Office 2010(Windows 7の時代)[32bit/64bit]
Office 2007(Windows Vistaの時代)[32bit]
Office 2003(Windows XPの時代)[32bit]
Office 2000(Windows Me、Windows 2000の時代)[32bit]
Office 98(Windows 98の時代)[32bit]
Office 95(Windows 95の時代)[32bit]

Officeがはじめて64bit版を出したのはOffice2010からとなります。
また、Windows OSの64bit版が出たのは、Windows Vistaからです。

Officeがインターネットからダウンロードできるようになり、マイクロソフトアカウントと関連付けられるようになったのは、Office 2013からです。

Office 2010までは、パッケージ版としてCDもしくはDVDの形式で提供されていました。

 

1.Windows 11からOfficeのデフォルトが64bit版になる

Windows 10のコンピュータまでは、意識することなくOfficeも32bit版を使っていた人がほとんどでした。

この理由としては、メモリがある程度以上の容量がないと、64bit版が快適に動かないことや、64bit版で使うと不具合が生じることがあるためでした。

しかし、Windows 11からは、インストールされるOfficeのほとんどが64bit版に変更されることになりました。

自分のOfficeが32bit版なのか、64bit版なのかを調べる方法としては、WordやExcelを起動して、「ファイル」から「アカウント」を開き、「バージョン情報」のボタンをクリックすると、画面が出てきますので、その一番上にOfficeのバージョンと、ビット数が書かれています。

 

2.Officeのバージョンの混在は、可能なのか?

基本的に、Officeのバージョンを複数個インストールした経験がある方は少ないと思いますが、ディスクで供給されていた時代のOfficeの場合は、一応共存が可能でした。

具体的には、Office 2003、2007、2010といったOfficeは1つのパソコンに異なるバージョンをインストールすることができました。ただし、Outlookだけは、古いバージョンは削除され、新しいバージョンのみに統一されました。

一方、インターネットからダウンロードできるようになったOfficeの場合は、前のバージョンが自動的に消去されるようになりました。

現在では、バージョンアップという考え方はなくなり、パソコン購入時にOfficeがプレインストールされているタイプは、Office 2016、2019、2021というネーミングになり、永久版のOfficeということで、バージョンアップはありません。

ところが、Office2016、2019、2021というOfficeが入っているパソコンにOffice 365をインストールすると、永久版のOfficeは削除されて、Office 365のみになります。

もちろん、マイクロソフトアカウントの管理画面のサブスクリプションに登録されている、Office 2016、2019、2021は消えていませんので、Office 365を削除すれば、入れなおすことも可能です。

一般に、Officeのバージョンの共存はトラブルの元になるので、あまりお薦めできません。

 

3.Windows 10とWindows 11で使用できるOfficeは?

 

Windows10 Windows11
Office 365
Office 2019
Office 2016
Office 2013
Office 365
Office 2021
Office 2019
Office 2016

Windows 11ではOffice 2013が推奨されなくなっています。

個人的に、Office2013をWindows 11にインストールしてみましたが、特に問題なくインストールできました。おそらくサポート対象外という意味だと思われます。

 

4.Windows 11にOffice 2010を入れてみた!?

たぶん、誰もやらないとは思いましたが、Windows 11に32bit版のOffice 2010 Professionalをインストールしてみました。結果としては全く問題なくインストールできました。

実際にOffice 2010のワードやエクセルを使ってみましたが、問題なく動作しました。

さらに、ここにOffice 365をかぶせてインストールしてみたらどうなるのかと思い、Office 365をインストールしてみました。

結果としては、Office 2010は削除されないで、Office 365と共存した状態でインストールされました。

ちなみに、Office 2010が32bit版の場合、かさねてインストールするOffice 365は自動的に32bit版が既定になります。

これは、ビット数が異なるOfficeが共存できないためです。

両方のバージョンのWordやExcelも独立して使用することができましたが、やはりファイルの関連付けがおかしくなったので、共存はお薦めできないと思います。

ちなみに、気を付けていただきたいのは、Office 2010 Professionalをインストールすると、Accessのデータベースエンジンである、Jet Database Engineがインストールされるのですが、このデータベースエンジンは、Office 2010 Professionalをアンインストールしても、削除されません。

このように、Office 2010のプログラムのかけらが残っている場合、他のバージョンのOfficeに悪影響を与えることがあります。

 

5.Officeのすべてのプログラムを綺麗に削除するプログラム

異なるバージョンのOfficeをインストールして、Officeの調子が悪くなった場合に、パソコンから、綺麗にすべてのOfficeのプログラムを削除してくれるツールがあります。

それが、「Office のアンインストール サポート ツール」です。

こちらのページに行きます。

このページの下の方にある「オプション2- アンインストールサポートツールを使用してOfficeを完全にアンインストールする」をクリックします。

そして「ダウンロード」というボタンを押すと、ツールのプログラムがダウンロードできます。

ダウンロードしたプログラムをパソコンにインストールして使用してください。

Officeのバージョンを指定して削除を実行します。削除にはかなり長い時間待つこともありますので、気長に待ってください。

 

6.32bit版を削除した後、64bit版のインストールを行います

Officeで大切なことは、32bit版と64bit版は共存することができないということです。

32bit版のOfficeのバージョンが存在している状態では、64bit版のインストールは拒否されます。

もし、32bit版のOfficeを削除しているのに、64bit版のインストールが拒否されるような場合は、上記のアンインストールサポートツールを使用して、完全にOfficeを削除するようにしてください。

絶対にWindows11にアップグレードしてはいけない!

絶対にWindows11にアップグレードしてはいけない

皆さんは、すでにWindows11のパソコンがこの冬に売り出されていることを知っていると思います。最近では、ネットでも販売されているパソコンの多くがWindows11のOSのものに変わっており、Windows10を見つけるのが難しくなってきている状態です。

そして、現在自分が使っているパソコンがWindows11にアップグレードできるスペックを持っているかどうかをWindows Updateの画面で確認できるようになっています。

スタートボタン → 設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update

Windows Updateの画面に「このPCは現在、Windows11を実行するための最小システム要件を満たしていません」というような文言がある場合は、Windows11にはアップグレードすることができないパソコンだと考えてください。

一方、「Windows 11へのアップグレードの準備ができましたーしかも無料です!」というような大きなバナーが出ている人はWindows11にアップグレードできるスペックを持ったパソコンになります。

「しかも無料です」という言葉に乗せられて、思わず「ダウンロードしてインストール」ボタンを押しそうになる方も多いと思いますが、なんとかこらえて、その横にある「今はWindows10の使用を継続します」という文字をクリックするようにしてください。

なぜ、Windows11にアップグレードしてはいけないのかというと、Windows10で今まで使用してきたソフト(アプリ)が、Windows11にすると使えなくなる可能性が高いからです。

すでに、メジャーなソフトは、Windows11に対応してきていますが、自分のパソコンに入れているソフトのバージョンがWindows11に対応している保証は全くありません。

そして、Windows11にアップグレートした段階で、Windows11上で動かないタイプのソフトは勝手に削除されてしまう可能性があります。

どのソフトが動いて、どのソフトが動かなくなるというだけではなく、ソフトのバージョンによっても動いたり、動かなかったりするということが言えます。

特に外部機器などと連携して動くソフトについては、注意が必要だと思います。

例えば、Windowsの標準のソフトであるEdgeブラウザについても、動かなくなる可能性もありますし、OfficeのWord、Excel、Powerpoint、Outlookなども対応していない場合、削除されてしまいます。

気を付けていただきたいのは、Windows10からWindows11へのアップグレードを行っている最中に、電源を切ったり、操作を中断したりしないようにしてください。アップグレード操作が中断されると、思わぬトラブルに遭遇したり、パソコンが起動しなくなる場合もあります。

つまり、一旦アップグレードが始まってしまった場合は、最後までアップグレードを完了してください。

特に周辺機器については、プリンタなどのドライバの再インストールなどが必要なケースも当然あります。報告されているところでは、印刷に関係するトラブルが多いようです。特に、会社の複合機については、対応していない可能性が大きいと思われます。

基本的な考え方で言えば、Windows11は、64ビットで動くソフトしか受け入れていないということが言えます。昔から使われている32ビットで動くソフトは、Windows11へのアップグレード時に削除されてしまう可能があるのです。

32ビットのソフトもWindows11で動くように設計されているようです。ただし、アップグレードの操作で、不具合が出た場合は、再インストールする必要があるかもしれません。

さらに、問題なのが、一旦Windows11にアップグレードしたパソコンをWindows10に戻した場合も、何らかの不具合が発生するケースが多いようです。
本来のWindows10の状態に戻すことができないケースもありますので、データのバックアップなどを行ってから、戻すようにしてください。

Windows11からWindows10に戻せるタイムリミットは、Windows11にアップグレードした時点から10日以内です。10日を超えると、Windows10の環境が削除されてしまい、戻すことはできなくなります。

つまり、Windows10からWindows11へのアップグレードは、一度やってしまうと、もう元の状態には戻せなくなると考えてください。

そういう意味で、絶対にWindows11へのアップグレードは阻止してください。

特に、ビジネスでパソコンをお使いの方は、仕事がストップしてしまうような、大きな被害を被ってしまう可能性もあります。

スペック的にWindows11にすることができるパソコンであっても、Windows10は2025年の10月までマイクロソフトのサポートがあり、あと4年ほど使用することができますので、あわてることは全くありません。

むしろ、過去からのソフトを継承するような場合は、Windows10を使い続けた方が有利です。特に有用なフリーソフトなどを使い続けたい場合は、Windows10を継続してください。

新規のパソコンの購入でWindows11のパソコンを購入することは問題ありませんが、Windows10のパソコンをWindows11にすることは危険が伴うということを十分認識しておいてください。

年末から年明けにかけて、Windows11にまつわるパソコントラブルが増えるのではないかと危惧しているところです。

現在、ノコテック・ラボでは、Windows11をインストールしたパソコンで、評価を行っている最中です。

ある程度、全体像がわかりましたら、新しい記事で報告させていただきます。

無線WiFiが遅い!~原因とその解決方法

1.無線WiFiのスピードが遅いのはどうして?

ノートパソコンで無線LANを使っていると、突然ネットの接続が遅くなって切れるということはありませんか?

最近は、テレワークなどでZoomが途中で切れてしまうという方も多いようです。

無線WiFiでパソコンをネットに接続することは、とても便利なのですが、もともと無線は有線にくらべると非常に不安定であるということを認識する必要があります。

一番やっかいなのは、無線自体は目に見えないので、トラブルになった時に何が原因で遅くなっているのかがつかめないという点です。

今回の記事では、そういう不安定な無線を目に見える形にして、無線WiFiのスピードを改善する方法について書いてみたいと思います。

 

2.無線WiFiのスピードを測定する方法とは?

無線WiFiのスピードというのは、パソコンやスマホやタブレットで測定することができます。

ただし、そのスピードは測定する機器自体の性能にも依存しています。パソコンやスマホのCPUのスピードや付属している無線子機の性能などに依存します。

といっても、持っている機器で測定するしかないので、まずは測定してみましょう。

Fast Speed Test: https://fast.com/ja/

Fast Speed Test 無線のスピードを測定

このFast Speed Testは、このアドレスに行くだけですぐに無線のスピードの測定が始まるので、とても簡単です。

スマホやタブレットの場合は、Apple StoreやGoogle Playから「Fast Speed Test」というアプリをダウンロードできます。

このサイトやアプリは、「NETFLIX」が提供しているんですね。

大きく出ている数字が「ダウンロードスピード(Mbps)」です。また、「詳細を表示」ボタンを押すと、アップロードスピードも表示できます。

つまり、家や会社などのパソコンやスマホを使う場所で、無線のスピードを直接測定することができるというわけです。

無線のスピードは、「測定している機器」、「測定する場所」に依存しますので、無線自体のスピードではなく、その機器で受け取っているスピードだと考えてください。

 

3.正しい評価のための測定方法とは?

ネットからパソコン(スマホ)までの流れは、

プロバイダ ⇒ インターネットルータ ⇒ 無線親機 ⇒ パソコン(スマホ)

というようになっています。

①有線LANでの測定

まず、自分の家に来ているネットの最高スピードを測定するためには、パソコンを有線LANケーブルでインターネットルータに接続してから、Fast Speed Testで測定します。

もちろん、パソコンのCPUのスピードにも依存しますが、有線LANで接続されたときのスピードが最高スピードだと考えてください。

 

②無線LANでの測定

次に、無線WiFi(電波の種類はA)でパソコンをネットに接続して、測定します。

無線親機の電波の種類にはAの電波とGの電波の2種類があります。Aの電波は5GHzという周波数の電波で、非常に高速で電波ですが、届く範囲はGの電波よりも短くなるのが特徴です。

一方、Gの電波は2.4GHzの周波数の電波で、こちらは障害物などがあってもより広い範囲に届くといわれている電波です。

最近の無線親機の場合では、Aの電波で最高で1733Mbps、Gの電波で最高で800Mbpsという仕様を持つ機器もあるのですが、あくまでもスペックですので、実際に測定した結果とは、異なります。

測定するポイントとしては、必ずAの電波とGの電波の2種類で測定してください。

また、親機のすぐ近くや、家の2階・3階などの離れた場所などで測定するのがいいと思います。

 

4.無線が遅い場合の解決方法とは?

無線が遅いという場合、単純ではなく、何が原因で遅くなっているのかを調査する必要があります。

①そもそもプロバイダーからのネット速度が遅い

自分が加入しているプロバイダのプラン、ポケットWiFiのプランなどがそもそも遅いという場合があります。家に光回線が来ているという方は、この問題は特にないと思いますが、ポケットWiFiやSoftBank Airなどの無線を使っている方は、家の場所や構造などによって、回線が遅くなっていることがあります。

このような場合は、新しい光プランの導入などが必要になります。

 

②無線の親機の性能が劣化していて遅い

今回、いろいろと調査してみると、無線の親機の性能劣化という場合が一番多いように思われました。無線親機は、一度購入してから何年も同じ機種を使っている人が多いと思います。

ところが、無線の親機自体は、経年劣化によって無線のスピードが遅くなったり、不安定になったりします。

特に、Fast Speed Testで測定した時に、数回同じ場所で測定して、測定値が速くなったり、遅くなったりするような場合は、無線親機の性能が劣化していることがあります。

一般に、無線親機は3年くらいで交換して、新しい機種に変えたほうがいいと思われます。

特に、古い無線親機の場合は、暗号化のレベルが低いとパソコン側で電波を受け入れられないということもありますので、買い替えは必須となります。

 

③パソコンやスマホの無線子機の性能が低い

これはどうしようもないということもありますが、古いパソコンの場合では無線子機のドライバーが古く、更新もないということで、たとえ無線親機のスピードが上がってもパソコン側でのスピードが上がらないということがあります。

また、スマホの場合も、スマホの無線のスピード性能は、最初から決まっており、一定以上のスピードがでないということもあります。

パソコンの場合であれば、USBタイプの無線子機を別途購入して接続するという手があります。また、Gの電波よりAの電波の方が高速なので、Aの電波を使うようにする手があります。

スマホの場合には、Aの電波を受けられない機種もありますが、Aの電波を受けられる機種の場合は、Aの電波を使うことでスピードが速くなります。

 

④Windows UpdateやOSのアップデートをさぼっていると遅い

こんなことはマイクロソフトは言っていないのですが、実際にWindows Updateが少しでもたまってくると、無線の速度が急激に遅くなることがあります。

一つは、Windows10においては、Windows Updateにより自動でダウンロードが始まって、パソコン自体のスピードの低下が起こることがしばしばあります。

それとは別に、Windows Updateの中には、たびたびセキュリティ関連のアップデートがあって、その更新がされていないパソコンにおいて、ネット接続がブロックされるようなことが実際にあります。

最近は、パソコンをスリープだけで使って、めったに再起動しないという方も増えていると思いますが、再起動しないで使っていると、確実にパソコンの速度の低下が起こりますので、頻繁に再起動するようにしてください。

 

5.圧倒的に無線より有線の方が高速です

多くの方は、無線と有線のスピードは同じくらいだろうと思っていると思います。

ところが、実際に測定してみると、有線LANでの接続の方が、無線LANでの接続よりも圧倒的に高速であるということがわかります。

今後は5Gなどの参入もあるのでわかりませんが、今のところは有線の勝利です。

でも、これからの時代はLANケーブルをオフィスや家の中でひっぱっていくという時代ではありません。

なので、対策方法としては以下の点を検証してみてください。

  • インターネットプランの見直し
  • 最新版の無線親機に買い替える
  • Aの電波を使うようにする
  • 自分のパソコンでの無線速度を認識する
  • Windows Updateをこまめに行う
  • パソコンを再起動して、たえずリフレッシュする

無線が遅いという場合に、パソコンが悪いと考える人が多いのですが、原因はいろんなところにありますので、冷静に検証してみましょう。

また、スマホを購入する場合、今後は無線のスピードなども気にかけて、購入するのがいいかもしれません。

12月だから考えるパソコンデータのバックアップ

今年も12月になって、お掃除の季節ですね。

部屋のお掃除も大切ですが、パソコンの中のお掃除もきちんとやっておきましょう。

1.パソコンのお掃除は、「こんまり」みたいにはいかない

※「こんまり」とは、近藤麻理恵さんのことで、片付けコンサルタントしてして活躍されている方です。(こんまりさんのホームページはこちら

パソコンで作成したファイルやダウンロードしたソフトなどをじっくり見てみると、使っているわけじゃないけど捨てられないというものが多いと思います。

パソコンの中でのファイルデータは一旦削除してしまうと、復元することはかなり難しいので、安全のためにとりあえず保存しておこうと考えてしまうからです。

かといって、同じようなファイルデータが重複したり、どれが新しいデータかわからないというような場合には、整理して、いらないものを削除することも大切です。

私の経験から言えば、本当に必要なファイルは、ここ1年くらいのものだけで、それより前のファイルは、大方はいらないファイルだと思います。

ところが、パソコン教室をやっていると、昔の生徒さんが突然来て、以前作成したファイルを持っていないかと聞かれることがあるので、不要なファイルと思われるファイルであっても、後生大事にとっておくという習性があるんですね。

一般的な会社であれば、経理などのデータであれば5年間は保存しなければならないという決まりがあるので、普通で考えれば5年を越えたものは捨てても問題ないと思います。

 

2.捨てるのはなく、アーカイブという方法がある

そこで、考え出したのがアーカイブという方法です。

アーカイブという意味は、「書庫に入れる」という意味なのですが、要するに今使っているパソコンの中のデータを、そのまま別のハードディスクに移動して、そのハードディスクを保存するという方法です。

必要なものだけをパソコンに入れておいて、昔の物は必要になったときに、ハードディスクの中から探してくるというわけです。

その方法は、こんな感じです。

 

(1)外付けのハードディスク(SSD)にすべてのデータを保存する

外付けのポータブルハードディスク(もしくはSSD)の中に、「2019年データバックアップ」(今年の場合)というフォルダを作成します。

そのフォルダの中に、パソコンの中の「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャー」「ビデオ」「ミュージック」「ダウンロード」「お気に入り」「OneDrive」などのフォルダをコピーして保存します。

この時、特に整理とかはする必要はなくて、現状のまま保存します。
※コピーした後に、きちんと保存できていることを、十分に確認してください。

 

(2)その後、パソコンの中のいらないファイルやフォルダを削除する

外付けのハードディスク(SSD)にすべてのデータが保存されたら、今度はパソコンの中の不要なファイルやフォルダを削除していきます。

すでにバックアップが取られているので、安心して削除することができます。

ついでに、フォルダ構成などを変更して整理するようなこともできます。

そして、来年に向けて、きれいに整理したパソコンが出来上がります。

 

(3)外付けのハードディスクやSSDは机の引き出しに入れて保管する

今年のデータが保存されたハードディスク(SSD)には、必ずシールを貼って、その上に「2019年データバックアップ」という文字を書いておきます。

ちなみに、このハードディスク(SSD)は、日頃使わないようにしてください。そして、再び年の終わりになったときに、次年度のデータのバックアップを同様の方法で行います。

もし、突然昔のデータが必要になったときは、ここから探してパソコンにコピーすればいいだけです。

一つだけ必要なことがあります。ハードディスク(SSD)は、環境が悪いと故障することもあります。湿気や埃のない環境で保存するようにしてください。

 

3.日々の安全なバックアップを考える

年末のバックアップは、前述のことでなんとかなったとしても、日々のデータを安全にバックアップするためにはどうしたらいいでしょうか?

規模の大きな会社では、「専用のファイルサーバー」や「クラウドサーバー」があり、システム部門の人もいるので心配はいりませんが、ネットワークの不具合などによりデータにアクセスできないという不具合が生じる可能性はあります。

規模の小さな会社では、NAS(Network Attached Storage)といわれるネットワーク上の専用ファイルサーバー機器を導入しているところが多いと思います。このNASと言われる機器は、内部にハードディスクを持つ簡易ファイルサーバーですが、365日稼働しているので、機器の故障なども考えられ、定期的にデータをバックアップをすることが必要です。

もっと規模の小さい自営業や個人の方は、USBハードディスクなどに、大切なファイルデータのバックアップなどをとっているか、OneDriveなどのクラウドに同期バックアップを行っていると思います。個人の方の場合は、USBハードディスクの寿命も考えて、2つ以上のUSBハードディスクにコピーをとっておくことが安全といえます。

 

4.クラウドへの大容量のバックアップは向かない

クラウド上にデータを保存することは、とても安全です。

一部では、クラウドにあるデータは安全なのかと疑問を持つ人もいますが、私の経験から言えば、他人との間で共有データを持つような設定さえしなければ、全く問題ないと思われます。

特に、最近のOneDriveでは、パスワード管理ができる「Vault」という機能もできていますので、上手に使えばかなり安全に使えると思います。

ただ一番問題なのは、インターネット回線を利用してデータを保存することは、保存スピードがかなり遅いという点です。つまり、大容量のデータを保存するという点は、あまり効率的とは言えません。

クラウドにデータを保存することの利点は、いろんな場所でパソコンやスマホからデータにアクセスできるという点です。本当に必要なデータに絞ってクラウドに保存することが大切だと思います。

 

5.NASでのデータ共有は便利だが、データのバックアップには時間がかかる

NASといえば、バッファローが有名ですね。Link StationやTera Stationなどのブランドがあり、これまで多くの方が使ってきていると思います。

Tera Stationは、かなり高額な機器ですが、4台のハードディスクを使ったRAID5システムを組むことができるので、ハードディスクの故障にも柔軟に対応でき、ネットワーク上で安定してファイルサーバーとして使用できます。

ただし、大容量のデータの移動や、バックアップに対しては、ネットワーク回線を使うので、実際には長時間のバックアップ時間が必要になります。昼間は稼働しているので、夜にバックアップと行うようになると思います。

一方、Link Stationは2台のハードディスクを内蔵しており、2台を1台のハードディスクとして使用するストライピングや、1台のデータをもう1台で常時バックアップするミラーリングなどの機能を持っています。

しかし、購入時にはストライピングで設定されているため、もしハードディスクが故障した場合は、データの復旧がとても大変で、問題のある機器になってしまいます。

このため、Link Stationを使用する場合は、別のハードディスクへ頻繁にバックアップするか、もう1台のLink Stationへのミラーリングといった手段でデータを守る必要があります。

いずれにしても、NASの場合は、ハードディスクのフォーマットもLINUXタイプのフォーマット形式になっていることもあり、データ復旧は専門の業者に依頼するしか方法はありませんので、運用にはバックアップが必須となります。

 

6.USBハードディスク(USB-SSD)へのコピー速度は最高に速い

最近のパソコンの場合、USB3.0もしくはUSB3.1といった端子が付属しており、これに対応しているUSBハードディスク(USB-SSD)であれば、かなりの高速でバックアップが可能です。

特に、パソコンで毎日バックアップを取るような場合は、所謂、差分バックアップソフトを使用すれば、非常に高速でバックアップが可能です。

恐らく、ネットワーク回線に比べれば、10倍~50倍近い速度だと思います。

個人の方であれば、この方式でバックアップを取るのが最も効率的だと思います。

問題は、ハードディスクやSSDの寿命という部分だけです。

最近は、SSDの価格が低価格になっていることもあり、「外付けUSB-SSD」という製品もかなり増えてきています。SSDはハードディスクよりも、高速で読み込みや書き込みができ、さらに低電力で振動もないという優れものです。

ただし、同一場所への書き込みが一定数を超えると書き込み性能が落ちるという性質もあるので、寿命は3年~5年というのが一般的です。

ハードディスクも3年~5年でエラーが増えてきますので、SSDだからというわけではなく、バックアップストレージは、3年程度で交換していくということは大切です。

 

7.「HDD/SSDスタンド」という共有&バックアップシステムを提案しています

個人的な話ですが、NAS機器が高額であるという点や、NASだとバックアップに時間がかかるという点を考慮して、「HDD/SSDスタンド」という新しいタイプのファイル共有&バックアップシステムを提案しています。

下の図は、FIDECOという会社の製品ですが、3.5インチハードディスク、2.5インチハードディスク、SSDなどを2つ接続することができる「HDD/SSDスタンド」です。

WindowsパソコンやMacパソコンに対応しています。

HDD/SSDスタンド FIDECO

3..5インチハードディスクを2台接続することもできますし、SSD1台とハードディスク1台という組合せでも大丈夫です。

個人的なお薦めは、SSDを2台購入して、この「SSD/SSDスタンド」にすることです。

この「HDD/SSDスタンド」はUSB3.0でパソコンに接続できます。パソコン上では、2台のSSDは別のドライブとして認識されます。

さらに、このFIDECOの「HDD/SSDスタンド」は、HDD(SSD)→HDD(SSD)の完全コピーにも対応しており、パソコンのハードディスクの交換時などにも利用できます。

さらに、前面にはSDカードの差し込みや、USB3.0の端子2つもついていて、ドッキングステーションとして、別の機器を接続することもできます。

HDD/SSDスタンド FIDECO

HDD/SSDスタンド FIDECO

このスタンドの手前に接続されたSSDドライブの中に「share」というフォルダを作成して、それを「フォルダ共有」します。

つまり、フォルダ共有することにより、小規模LANの中でファイルサーバーとして利用することができます。(本機器を接続するパソコンで共有の設定は必要になります。また接続するパソコンが起動していないとフォルダの共有はできません。)

特に、SSDドライブでファイル共有すると、非常に高速で読み書きが可能になります。

一方、スタンドの奥に接続されたSSDドライブは、共有されたフォルダ「share」のバックアップを行うためのものです。この奥のドライブは、3.5インチや2.5インチのハードディスクでもかまいませんが、ハードディスクの場合は、振動や熱がでるので、バックアップ側もSSDドライブにするととても静かです。

本機器を接続するパソコンに、差分バックアップ用のソフトを入れて、定期的に手前のSSDのデータを奥のSSDにバックアップすることができます。

USB3.0での接続ですし、どちらもSSDドライブということで、バックアップ時間は非常に短く、効率的なバックアップが可能になります。

さらに、接続するSSD(ハードディスク)は、パソコン側でフォーマットできますので、何かあったときでも、WindowsやMacのパソコン側ですぐに認識できるという利点もあります。

また、何よりも電源を落とせば、すぐにSSD(ハードディスク)を取り外せるので、交換も容易です。

興味のある方は、購入してみてください。なお、SSDは別に購入する必要があります。

Window10のトラブルに対応する方法と問題の切り分け方

パソコンが不調に陥ったときの解決方法には、1つの答えがあるわけではありません。

不具合の内容を冷静に判断して、適切な解決方法を探すことしかありません。

ただ、どうやって問題を切り分けて考えればいいのか?ということが、一般の人にはわからないのではないかと思います。

今回のブログでは、私なりにパソコンの不具合の状況に応じて、どのように考えて、どのような方法を試すのがいいのかを書いてみたいと思います。

Windows10のトラブル対応方法

 

不具合その1:パソコンの動きが突然悪くなって、使っていたソフトが固まってしまった。

このような現象は、結構多いと思います。私もよくソフトが固まるという現象に遭遇することがあります。

このような場合、まず行うことは、スタートボタンを押したら、スタートメニューが出てくるかどうかです。

スタートボタンがちゃんと反応するということは、Windows OS自体は正常に動いているということを表しています。

スタートボタンが反応する場合

ソフトが固まる原因はいろいろありますが、固まったソフトをどのように終了すればいいのかが問題です。

スタートボタンが正常に動く場合であれば、タスクバーの上で右クリックして、「タスクマネージャー」をクリックしてください。

タスクマネージャーというのは、パソコン中で動いているソフトやサービスを管理しているソフトのことです。

始めてタスクマージャ―を起動したときは、簡易表示になっていますので、左下の「詳細」という部分をクリックして、詳細表示にしてください。

タスクマネージャーには左から、「プロセス」「パフォーマンス」「アプリの履歴」「スタートアップ」「ユーザー」「詳細」「サービス」といったようなタブがあると思います。

固まったソフトを終了させるためには、「プロセス」というタブの中の「アプリ」という項目の下に表示されているのが、現在起動しているソフトになります。

固まっているソフト名をクリックして、画面右下の「タスクの終了」ボタンを押して、しばらく待ってください。

そうすると、固まっているソフトだけが画面から消えて、終了させることができます。(少し時間がかかるときがあります)

ちなみに、常駐しているソフトの場合は、「アプリ」の項目ではなくて、その下の「バックグランドプロセス」という部分にソフト名があります。

常駐しているソフトは、パソコンの起動時から起動しているので、不具合がでるとしたら、パソコンの起動時にエラーなどが出てくると思われます。

このような場合は、さきほどの「バックグラウンドプロセス」から不具合がでているソフト名を探して、同じように「タスクの終了」を行うようにします。

更に、起動時に常駐ソフトが起動しないようにする場合は、タスクマネージャーの「スタートアップ」タブを開いて、起動させたくないソフト名を選択後、右下の「無効にする」というボタンを押します。

一般に、ソフトをインストールすると、自動的にスタートアップに登録されてしまうソフトが結構あります。

ウイルス対策ソフトやセキュリティに関わっているソフトは常駐させなければいけませんが、それ以外のソフトについては、常駐が必須であるというソフトはほとんどありません。

基本的に、スタートアップ項目が増えすぎると、パソコンが起動してから落ち着くまでの時間が長くなってしまいますので、こちらで、起動しないように無効にしておくことは、結構重要なことです。

スタートボタンが反応しない場合

一方、ソフトが固まったときに、スタートボタンも反応しなくなったという場合もあるかと思います。

このような場合は、「Control」「Alt」「Delete」の3つのキーを押すと、画面が変わって、中央に文字が並んでいる画面になります。

この3つのキーを押しても、画面が変化しないという場合は、キーボードからの入力もできなくなっている状態ですので、パソコン全体が固まっていると考えてください。

もし、画面が変わった場合は、右下に電源マークがありますので、そこをクリックして、パソコンの再起動を行ってください。

いずれにしても、マウスのポインターが動かない状態、キーボードからの入力が無くなった状態ですと、パソコンは操作できなくなっていますので、パソコンを強制終了するしか方法はなくなります。

ただし、強制終了というのは、最後の手段であり、できればやらないほうが望ましいと思います。

どうしても強制終了する場合は、ハードディスクのLEDが点滅していないことを確認して、電源ボタンを5秒以上押し続けて強制的に終了させてください。

ノートパソコンの場合は、電源OFF後、一時的にバッテリーを取り外して、再びバッテリーを装着してください。(バッテリーを外せないノートパソコンの場合は、そのままでかまいません)

パソコンの電源を再びONにして、デスクトップが出てくるまでしばらく待ってください。

デスクトップが出てきたら、次は、スタートボタンを押して、パソコンのシャットダウンを行ってください。

パソコンで最も大切なことは、正常に終了することです。前回が強制終了で終わった場合は、パソコンの起動後、何もせずにシャットダウンして、正常終了を必ず行うようにしてください。

 

不具合その2:パソコン起動時に、よくわからない画面がでて、パソコンが危険だけから今すぐパソコンをスキャンするように言ってくる

このように、いきなり知らない画面が出てきて、危険だからすぐにスキャンするようにという場合は、100%やってはいけません。

自分がインストールしているウイルス対策ソフトでの「ウイルススキャン」は大丈夫ですが、このように見知らぬソフトがパソコンをスキャンしろと言ってくる場合は、100%悪いソフトです。

このような画面が出た方は、インターネットから知らないうちに、何か悪いソフトがインストールされていると考えてください。

この場合の対処方法としては、出てきた画面の一番上に書いてあるソフト名(もしくはタイトル名)を紙に控えてください。

要は、この悪いソフトを削除すればいいのですが、単純にプログラムの削除だけでは消えない場合が、最近は多くなっています。

そこで、インターネットで、「(上で調べた)ソフト名 削除方法」と入力して、削除方法を検索するようにしてください。

ネットで調べた削除方法にしたがって、手動で削除を行ってください。

同様なケースとして、インターネットブラウザを起動したら、トップ画面がいつの間にか別の画面になっていたというケースもあります。

このような場合も、何かの悪いソフトがパソコンに入り込んでいるケースです。

ウイルス対策ソフトを入れていても、このような悪いソフトが入ってくることがありますので、ネットの閲覧には十分注意する必要があります。

コントロールパネルの「プログラムのアンインストール」か、Windows 10の設定画面から、アプリを選択して、悪いアプリ名を探して、アンインストールはできるのですが、パソコンを再起動したら、再び同じ画面が出てきたという場合もあり、やはり、削除方法をネットで調べてから対処するほうが賢明です。

 

不具合その3:ネットワークが突然切れる、音が鳴らなくなったなどのパソコンの基本機能に不具合がある場合

パソコンの基本的な機能に障害がある場合は、セーフモードで一度起動してみる方法があります。

セーフモードで起動することで、内臓されている機器のドライバソフトが修復されて、機能が復活することがあります。

また、セーフモードでは、起動時に常駐プログラムが読み込まれないので、不具合が常駐プログラムによるものなのかどうかを切り分けるときの手段としても使うことができます。

パソコンが起動している状態からセーフモード

パソコンが立ち上がっている場合は、スタートボタン⇒設定⇒更新とセキュリティ⇒回復と画面を開いて、「PCの起動をカスタマイズする」の中の「今すぐ再起動」をクリックします。

上記の方法以外の方法としては、スタートボタン⇒電源ボタンといってから、キーボードのシフトキーを押しながら、再起動をクリックするという方法があります。
(たぶん、この方が簡単ですね)

セーフモードで起動

最初の画面では、「トラブルシューティング」を選択します。

セーフモードで起動

2番目の画面では、「詳細オプション」を選択します。

セーフモードで起動

3番目の画面では「スタートアップ設定」を選択します。
(注意)「スタートアップ修復」ではありませんので、注意してください。

セーフモードで起動

4番目の画面では「再起動」ボタンを押します。

パソコンが再起動すると、次の画面が現れます。

セーフモードで起動

この画面の4,5,6がセーフモードなのですが、通常は4番目のセーフモードを選択してください。ここではキーボードの「4」のキーを押してください。

セーフモードとしてWindows 10が起動してきます。

セーフモードで起動

上の図のように、画面の四隅に「セーフモード」の文字が出ています。

セーフモードで起動したら、スタートボタンを押して、電源ボタンから再起動を選択してください。

セーフモードは、再起動することで、間違ったパソコンの設定をリセットして修復することができます。

パソコンが起動していない状態からセーフモード

基本的に、パソコンが正常に起動できないという場合には、画面上に「スタートアップ修復」という画面が出てきます。

このスタートアップ修復画面は、2回連続して正常起動が出来なかった時に、表示されるようになっているようです。(パソコンとしては、かなりヤバイ状態になっていると考えてください)

スタートアップ修復画面がでたら、「詳細オプション」ボタンを押すと、セーフモードに入る最初の画面である「オプションの選択」画面が出てきますので、「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「スタートアップ設定」⇒「再起動」として、起動後に出てくる「スタートアップ設定」の画面で「4」のキーを押して、セーフモードに入ってください。

実際には、パソコンが正常に起動できないという場合は、ソフト上の問題以外に、ハードディスクの故障などもあり、セーフモード画面まで行けないことが多々あります。

セーフモードまで到達しないで、再び最初の「スタートアップ修復」の画面に戻るような場合は、ハードウェアの故障が考えられますので、パソコンの修理が必要になります。

 

不具合その4:フォルダをクリックしても開かない、ソフトが起動しない、スタートメニューが開かないなどの画面の不具合が生じている

画面上の操作の一部ができなくなっている場合や、何らかのファイルの欠損によってソフトが起動できなくなったような場合は、OSに関わるファイルを復元する必要があります。

以下の手順によって復旧することができます。
(インターネットに接続した状態で行ってください)
(かなり時間がかかる処理なので、時間に余裕があるときに行ってください)

(1)スタートボタンを右クリックします

(2)Windows PowerShell(管理者)をクリックします。

(3)「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか」と出てくるので、「はい」をクリックします。

(4)Windows PowerShellが起動します。

(5)「PS C:¥WINDOWS¥SYSTEM32>」と表示されている右側に、以下のコマンドを入力して、Enterキーを押します。

dism /online /cleanup-image /restorehealth
(/の前には半角スペースがあります。)

Enterキーを押してからは、かなり長い待ち時間がありますので、根気強く待ちます。

(6)再び、「PS C:¥WINDOWS¥SYSTEM32>」という表示が出てきたら、次は以下のコマンドを入力して、Enterキーを押します。

sfc /scannow
(/の前には半角スペースがあります)

こちらの方も、かなり長い時間待ち時間があると思われます。

再び、「PS C:¥WINDOWS¥SYSTEM32>」の表示が出てきたら、終わった印です。

(7)最後にWindows PowerShellを閉じて、再起動してください。

以上の処理により、壊れていたり、不足していたファイルが修復されて、正常に動作するようになると思われます。

 

パソコンの不具合に会ったときに、まず考えること

毎日同じようにパソコンを使っているのに、突然トラブルに合うことがあるのがパソコンです。

そのような場合に、どう考えて、どう行動すればいいのかがとても重要です。

1.何をした時に、どんな現象がでてくるか?

2.トラブルが生じる前に、何かのソフトをインストールや更新をしたか?

3.Windows Updateなどが直前にあったか?

4.ソフトだけの問題か、パソコン全体の問題か?

5.ウイルスによるものなのか、そうではないものなのか?

このようなことを考えることが大切です。

そして、何よりもあわてて行動しないで、同じような現象が他の人にも起こっていないかをネットで調べてみてください。

自分のパソコンの問題ではなくて起こっているトラブルも中にはあります。

また、どんなトラブルが起こっても大丈夫なように、データのバックアップは日頃から行っておくようにしてください。

 

Windows10におけるファイル共有・プリンタ共有の方法と問題点

1.Windows10のメジャーアップデートで共有に不具合が発生することがある

Windows10のパソコンを持っている人は、半年に1回程度ですが、大きなWindows Updateを体験します。(更新に2時間以上かかるアップデートです)

2019年の春から夏にかけて行われたWindows Updateは「1809バージョン」から「1903バージョン」へのアップデートになります。

Windows10のバージョンを確認する方法は、スタートボタンの右にある検索欄(コルタナ検索)の中に、「winver」と入力してEnterキーを押すと、Windowsのバージョン情報が表示されるようになっています。

普段の小さなアップデートとは異なり、大きなアップデート(メジャーアップデート)の場合は、OSの基本に関わるようなアップデートが行われることが多く、そのために、多くの不具合がアップデートにより生じることがあります。

 

2.ネットワーク上でのファイル共有設定がWindows Updateにより変えられてしまう

Windows10になってからは、ネットワークにおけるセキュリティがかなり強化されていて、Windows7やWindows8.1で問題なく動いていたものが、Windows10になったことで動かなくなるものが結構あるようです。

現在、明らかになっている不具合の現象としては、メジャーアップデート後に、ネットワーク上での共有フォルダへのアクセスが出来なくなったという不具合や、共有プリンタへの印刷ができなくなったという不具合です。

ネットワーク上で、フォルダを共有したり、プリンタを共有したりということは、多くの会社で行われていることです。

今回、問題になっているのは、1つのパソコン内のフォルダを共有したり、パソコンに直接USBケーブルで接続しているプリンタを共有している場合に、共有の設定がメジャーアップデートにより勝手に変更されてしまうために起こっている現象のようです。

このようなトラブルに合った場合は、基本に戻ってフォルダ共有やプリンタ共有の設定を見直すことが必要になります。

 

3.Windows10におけるフォルダ共有の方法

Windows10において、パソコン内のフォルダをネットワーク上で共有したいという場合は、以下のような手順となります。

◎共有するフォルダに対する設定

(1)共有したいフォルダを右クリックして、「プロパティ」を選択
(2)「共有」タブを選択
(3)「共有(S)…」をクリックして、共有する相手として「Everyone」を選択後、追加ボタンを押す。
(4)アクセス許可のレベルを「読み取り/書き込み」とする。
(5)右下の「共有」ボタンを押すと、次の画面になるので、「終了」ボタンを押す。
(6)プロパティの画面に戻ってきたら、今度は「詳細な共有(D)…」をクリックする。
(7)「このフォルダを共有する」にチェックを入れる。
(8)「アクセス許可(P)」をクリック
(9)Everyoneに対して、アクセス許可として「フルコントロール」の「許可」の部分にチェックする。
(10)「OK」ボタンを押す。
(11)前の画面に戻ってくるので、「OK」ボタンを押す。
(12)プロパティの画面に戻ってくるので、「閉じる」ボタンを押す。

◎接続プロパティをプライベートネットワークにする

(1)スタートボタン⇒設定とクリックして設定画面を開く。
(2)「ネットワークとインターネット」をクリック
(3)状態という項目の中にある「接続プロパティの変更」をクリック
(4)ネットワークプロファイルを「プライベート」に設定する

◎共有オプションの設定

(1)スタートボタン⇒設定とクリックして設定画面を開く。
(2)「ネットワークとインターネット」をクリック
(3)状態という項目の中にある「共有オプション」の項目をクリック
(4)「別のネットワークプロファイル用に共有オプションを変更します」という画面が開きます。
(5)以下のように設定を変更します。
★プライベートの下のネットワーク探索
⇒✅ネットワーク探索を有効にする
★プライベートの下のファイルとプリンタの共有
⇒✅ファイルとプリンタの共有を有効にする
★すべてのネットワークの下の一番下にある「パスワード保護共有」
⇒✅パスワード保護共有を無効にする
(6)「変更の保存」ボタンを押す。

 

4.さらに確認しておきたい設定

(1)スタートボタンの右側の検索欄に「Windowsの機能の有効化または無効化」と入力してから、Enterボタンを押す。
(2)「Windowの機能の有効化または無効化」というダイアログが出てくる。
(3)リストの中の「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」という項目の左にある「+」をクリックする。
(4)開いた部分にある3つの項目にチェックする。
✅SMB 1.0/CIFSクライアント
✅SMB 1.0/CIFSサーバー
✅SMB 1.0/CIFS自動削除

Windowsの機能の有効化または無効化

(5)「OK」ボタンを押す。

 

5.ネットワーク上の共有フォルダにアクセスする方法

(1)タスクバーにあるエクスプローラーのアイコン(黄色いフォルダのアイコン)をクリックします。
(2)左のカラムの一番下にある「ネットワーク」という項目をクリックします。
(3)同じネットワーク上のパソコンのアイコンが表示されます。
(4)共有フォルダを持っているパソコンのアイコンをダブルクリックします。
(5)そのパソコンで共有されているフォルダが表示されますので、そのフォルダをダブルクリックして開きます。
(6)共有されたファイルが見えます。

 

6.Windows10 Proを使用しているパソコンが、ネットワーク上にある場合

ネットワーク上にあるパソコンが、Windows10 Homeのパソコンだけである場合は問題ないのですが、Windows10 Proどうしでのファイル共有や、Windows10 Homeの共有フォルダをWindows10 Proのパソコンから見に行くような場合には、特別な設定が必要になります。

Windows10 Proのパソコンから、ネットワークを開き、目的のパソコンのアイコンをダブルクリックすると以下のような画面が出てきます。

共有フォルダ 資格情報入力画面

この画面は、「ネットワーク資格情報の入力」という画面です。
ここでは、相手のパソコンに設定されたネットワーク資格情報を入力する必要があります。

このような画面が出た場合は、共有フォルダを持っているパソコン側で、あらかじめネットワーク資格情報を作成しておく必要があります。

以下の方法で、資格情報を作成できます。

(1)スタートボタンの右にある検索欄に「資格情報マネージャー」と入力して、Enterキーを押します。
(2)「資格情報の管理」という画面が出てきます。
(3)右側の「Windows資格情報」を選択します。
(4)「Windows資格情報の追加」という文字をクリックします。
(5)「Webサイトまたはネットワークの場所のアドレスと、資格情報を入力します」という画面が出てきます。
(6)3つの入力欄が出てきますので、以下のように入力します。
★インターネットまたはネットワークのアドレス
⇒コンピュータ名を入力する(半角英数で、スペースは入れないこと)
★ユーザ名
⇒適当な名前(半角英数で、スペースは入れないこと)
★パスワード
⇒適当なパスワード(半角英数で)
(7)入力したら、必ず記録をとってから、「OK」ボタンを押す。

上記で設定したユーザ名とパスワードを、そのパソコンにアクセスするときに、ネットワーク資格情報として入力すれば、共有フォルダにアクセスできるようになります。

さらに、「資格情報を記憶する」にチェックしておくと、次回のアクセス時には、「ネットワーク資格情報の入力」画面は出てこなくなり、すぐに共有フォルダにアクセスできるようになります。

 

7.ちゃんと共有設定をしているのに、正常にアクセスすることができない場合の対処方法

上記に書かれている設定をちゃんとやったにも関わらず、共有フォルダにアクセスすることができないということが多々あります。

実はネットワークの設定というのは、以前の設定がどこかに記憶されていたり、設定を変えても、すぐには反映されなかったりということがあります。

以前の設定を記憶している機器は、ルータや無線親機や無線アクセスポイント、さらにハブやパソコンなどもその部類です。

なので、共有設定を正常に行ったら、すべてのネットワーク機器とパソコンの電源を一旦OFFにしてください。

それから、ルータ⇒無線親機⇒無線アクセスポイント⇒ハブ⇒パソコンの順番で電源をONにしていってください。

そうすることで、ネットワーク上の設定がリセットされ、正常な設定が反映されるようになります。

基本的なことがわかっている人でも、はまってしまうのがネットワークの設定です。

 

8.プリンタ共有の方法

プリンタ共有の方法は、共有フォルダの設定よりも簡単に行えます。

(1)スタートボタンから、設定をクリックして開きます。
(2)「デバイス」をクリックします。
(3)左のメニューから「プリンタとスキャナー」を選択します。
(4)共有したいプリンタ名をクリックします。
(5)プリンタ名の下に現れる「管理」ボタンをクリックします。
(6)次の画面が開くので、「プリンタのプロパティ」をクリックします。
(7)プロパティの画面が出たら「共有」タブを選択します。
(8)「このプリンタを共有する」にチェックします。
(9)「OK」ボタンを押します。

プリンタの共有の設定は以上ですが、フォルダの共有と同じように、共有にかかわる設定はすべて必要です。

プリンタ共有とは、1つのパソコンにUSBで接続されているプリンタを、ネットワーク上の別のパソコンから使用できるようにするためのものです。

最近のプリンタの場合は、有線LANや無線LANを持っているネットワークプリンタが主流となっているので、わざわざプリンタの共有を行う必要はありません。

ただし、印刷物が多い場合や、複数のパソコンから多くのプリントをするような場合は、パソコンに直接USBケーブルで接続されたプリンタの方が処理スピードが速いので、プリンタの共有を行った方が印刷効率がいい場合もあります。

 

パソコンに入ったアドウェアを削除してくれるソフト:AdwCleaner

AdwCleanerの使い方

1.ウイルス対策ソフトでは駆除できない「アドウェア」がある

パソコンを使う以上、ウイルス対策ソフトをインストールすることは必須です。

ご存知のように、ノートンセキュリティ、ウイルスバスター、カスペルスキー、マカフィーなどの有名なウイルス対策ソフトがあります。

当然、このようなウイルス対策ソフトを入れておけば、ウイルスの検知や駆除は可能なのですが、このようなソフトでも対処できない「アドウェア」という危険なプログラムも一部にはあります。

WindowsのパソコンがMacのパソコンよりも優れているのは、ネット上にある多くの有用なフリーソフトを使うことができるという点です。

フリーソフトでありながら、有料のソフトにはない卓越した機能を持っているものも沢山あります。

しかし、ネット上にあるフリーソフトの中には、インストール時に本来のソフトとは異なる別のプログラムがいつの間にかインストールされてしまうものもあります。

この代表的なものが「アドウェア」と呼ばれるプログラムです。

アドウェアはウイルスとしては検知されませんが、優秀なウイルス対策ソフトであれば、危険なプログラムとして認識され、削除対象になっているものもあります。

しかし、ウイルス対策ソフトでも削除できない「アドウェア」が存在しています。

 

2.Windowsの「プログラムの削除」には登録されないアドウェアがある

通常インストールされたソフトは、コントロールパネルの中の「プログラムのアンインストール」で一覧に表示されているか、Windows10の設定の中の「アプリと機能」の一覧に表示されています。

しかし、危険なアドウェアに関しては、このような一覧に表示されていないため削除が難しい場合が多いのです。

ウイルス対策ソフト側からは、危険だというダイアログがでるのに、駆除ができない状態が続いているような場合もあります。

さらには、常駐ソフトとして、タスクバーの起動オプションの一覧にはアイコンが存在しているのに、終了することができないという場合もあります。

つまり、通常の方法では全く削除することができない「アドウェア」があるということです。

 

3.アドウェアの削除に特化したフリーソフト「AdwCleaner」がある

アドウェアは感染していることすら、認識できないこともありますし、パソコンの不調の原因がアドウェアによるものであることも多々あります。

潜在的に入っているアドウェアを検知して、完全に削除してくれる有用なソフトが、「AdwCleaner」というフリーソフトです。

このフリーソフトは、Windows XP、Vista、7、8、10のOSで使用することができます。

このソフトはインストールを必要としないソフトなので、ダウンロードしてすぐに起動できるとても簡単なソフトです。

しかし、気を付けてほしいのは、ダウンロードするサイトです。

多くのダウンロードサイトがありますが、必ず「Vector」というサイトからダウンロードするようにしてください。

Vector:AdwCleanerのダウンロードサイト

「窓の杜」や「Vector」というサイトは、Windowsのフリーソフトを選別して紹介しているサイトです。この2つのサイトについては、ダウンロードされるソフトの安全性を十分に検査していますので、安全と思われます。

上記サイトのページの「ダウンロードはこちら」をクリックして、さらに「ダウンロードページへ」をクリックし、「このソフトを今すぐダウンロード」をクリックすることで、ダウンロードできます。

 

4.Adwcleanerの使い方

AdwCleanerの使い方

ダウンロードされた「adwcleaner_7.2.1.exe」を起動すると、許可を求めるダイアログが出てきますので、「はい」を押してください。

はじめて起動したときは、以下のような画面が出ますので、「同意する」をクリックします。

AdwCleanerの使い方

そうすると、以下のような画面が表示されます。

AdwCleanerの使い方

この画面の中央にある「今すぐスキャン」のボタンを押すと、パソコン内の危険なアドウェアを探してくれます。

AdwCleanerの使い方

そして、アドウェアが見つかったときは、以下のような画面になります。

AdwCleanerの使い方

怪しいアドウェアの名前が表示されています。
ここでは駆除が必要ですので、「クリーニング&リペア」をクリックします。

AdwCleanerの使い方

上記のようなダイアログが出てきます。アドウェアの駆除後は必ず再起動が必要になります。

試しに、「クリーニング後手動で再起動」をクリックしてみると

AdwCleanerの使い方

結局は、「今すぐ再起動」となります。

パソコンの再起動を行うと、再起動後にデスクトップに以下の画面が出てきます。

AdwCleanerの使い方

「クリーニングが完了しました」ということで、無事駆除が終了した報告画面です。この画面は「×」で閉じてください。

ちなみに、再度このソフトでアドウェアをスキャンしてみると、

AdwCleanerの使い方

という画面となり、「システムからは脅威は検出されませんでした」となります。

この画面の下に「ベーシックリペアを実行」「ベーシックリペアをスキップ」という2つのボタンが現れますが、ここでは「ベーシックリペアをスキップ」の方を押すようにしてください。(最初の画面に戻ります)

 

5.アドウェアは知らないうちにインストールされていることがあります

通常のウイルスとは異なり、アドウェアはウイルス対策ソフトで駆除することがとても難しいものです。

もし、何らかのフリーソフトをインストールしたら、パソコンの調子がおかしくなったという場合は、アドウェアを疑ってください。

また、インターネット上で何気なくクリックしたボタンからインストールされることもあります。

今回ご紹介したアドウェアの駆除ソフトは、とても使いやすく日本語にも対応していますので、安心して使うことができると思います。

ネットのヘビーユーザーの方は、是非チェックしてみてください。

最近のWord、Excelを理解するために必要なこと

皆さんもご存じのように、これまでは、Office2010、Office2013、Office2016、Office2019というように、年代別のOfficeということでバージョンを理解してきました。

ところが、近年はOffice365という1年ごとの契約型Officeというものが主流になってきたため、バージョンの認識が非常に難しくなってきています。

さらに、Office2016やOffice2019の場合でも、内部的なバージョンは異なることがあります。

 

1.Officeのバージョンの確認方法

Officeのバージョンの確認方法としては、WordやExcelやPowerpointをどれでもいいので起動して、ファイルから「アカウント」という項目を見てください。

※Office2010の方は、ファイルから「ヘルプ」という項目になります。

その画面の右の方にOfficeという文字の下に、「ライセンス認証された製品」というものがあり、その下に書かれているのが、Officeの製品名になります。

上の図のOfficeのバージョンは、「バージョン1905」となっています。
最近のバージョンの表記は「年と月」の組み合わせになっていて、1905の場合は、2019年5月のバージョンという意味になります。

上の図のWordのバージョン情報の項目の一番下に「月次チャネル」と書かれていますが、この意味は、月単位でのバージョンアップに対応しているという意味で、更新オプションボタンから「今すぐ更新」をすることで、最新のバージョンを月単位で取得できるようになっています。

Office2013やOffice2016の場合でも、製品名の最後に「Premium」と書かれている方は、Office365サービスのバージョンアップの権利を持っているので、すでにインストールされているOfficeをバージョンアップすることができます。

最近のプレインストールOfficeのほとんどが、購入から1年間のOffice365サービスを有しているので、1年間以内であれば、最新のOfficeにバージョンアップできるようになっています。(2年以降は有料サービスになります)

Office2013以降は、マイクロソフトアカウントに紐づけられた形になっていますので、ご自分のマイクロソフトアカウントのマイページに行くことで、Officeの契約状態を確認することができます。

 

2.Office2013とそれ以降のOfficeで変わったこと

基本的なことですが、Officeの最も大きな変化は、Office2003からOffice2007に変わった時に起こりました。

それは、ファイルの拡張子が3文字から4文字に変化したことです。

「*.doc」→「*.docx」、「*.xls」→「*.xlsx」というような変化です。

この変化はとても大きかったので、拡張子を見ただけで、古いファイルか新しいファイルかを識別することは簡単でした。

これに対して、Office2007、Office2010、Office2013、Office2016、Office2019、Office365などについては、ファイルの拡張子は同じであり、どのOfficeのバージョンで作成されたものかを判断することが非常に難しいのです。

基本的には上位互換性があるので、新しいOfficeのソフトで、古いファイルは開けるのですが、実際には互換性の問題で、レイアウトが微妙に変化するといった問題は発生しているようです。

特に、Office2013とそれ以降のOfficeで、最も大きく変わってきたのが「標準フォント」です。

 

(1)游明朝、游ゴシックが標準フォントになった

游明朝、游ゴシックというフォントはOffice2016から標準フォントになったようですが、Office2013であっても、Officeの更新をすると、自動的にこれらのフォントが追加されるようになっているようです。

また、游明朝、游ゴシックフォントが入っていない場合は、Office2010やOffice2013用にダウンロードも可能であり、以下のサイトからダウンロードすることができます。

游ゴシック 游明朝フォントパック:
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=49116

なぜ、マイクロソフトは、MS明朝やMSゴシックに変わって、游明朝、游ゴシックを標準フォントに設定したのでしょうか?

個人的な考えですが、画面のズームに対応できるフォントが必要になったからだと思われます。(タブレットなどへの対応のため)

以下の図は、画面のズーム%とフォントの状態です。
※画像をクリックすると、正しい大きさで見れます。

ズーム80%の場合:

ズーム100%の場合:

ズーム120%の場合:

ズーム140%の場合:

ズーム160%の場合:

これからわかることは、游明朝や游ゴシックの方が、ズームの大小に関係なく、表示形態が変化せず、安定した表示になっているということです。

ただ、一見すると、MS明朝やMSゴシックに比べると、文字の色が若干薄く感じるという点があります。

 

(2)游ゴシックでエクセルのセルの高さが変わった

フォントが変わることで、最も変化したのが、エクセルのセルの行の高さです。

もともとエクセル2013までは、標準フォントが「MS Pゴシック」だったのですが、エクセル2016以降やエクセル365では、標準フォントは「游ゴシック」になっています。

このフォントの変化により、

エクセル2013までのセルの行の高さ:「13.5ポイント」=0.48cm
エクセル2016以降のセルの行の高さ:「18.75ポイント」=0.66cm

となっています。

この変化は、エクセルで表などを作った場合に、1ページに収まる行数が変化しており、かなり大きな影響があると思われます。

一方、エクセルで報告書などの文章を入力するような場合は、游ゴシックの方が行間が十分に空いているので、印刷した場合は、読みやすい文章になります。

 

3.Officeバージョン間での互換性の問題について

実は、最近になって、Officeのバージョン間での互換性の問題が、少しづつ明らかになってきています。

古いバージョン(2010や2013)で作成したワードやエクセルのファイルを新しいバージョン(2016や2019や365)などで開くと、レイアウトが変わってくるという問題が発生しているようです。

ワードの場合は、図形を多用して複雑なレイアウトを作成したファイルで、レイアウトの乱れがあるようです。

エクセルの場合は、セルの行の高さの微妙な影響があり、1ページに入る行数が変化してしまうという問題があるようです。

過去に作成されたファイルについては、新しいOfficeで開いて、修正をかけていくしか方法はなさそうです。

 

★レイアウトの乱れに対する解決方法

ネット上でもよく書かれている解決方法としては、ワードやエクセルの「ファイル」タブから「オプション」項目を選択し、「詳細設定」→「表示」の中にある「ハードウェア グラフィック アクセラレーターを無効にする」という項目をチェックしておくという方法があるようです。

パソコンには、画面の表示に関わる「グラフィックアクセラレーター」というものがあるのですが、そのハードウェアの性能が悪いと、ワードのレイアウトの表示がおかしくなることがあるそうです。このような場合に、上記の設定を行うことで、正常なレイアウト表示に戻ることがあるそうです。

さらに、この方法は、Officeソフトの起動が遅い感じている方にも効果があるようなので、試してみてください。

 

4.Officeテーマの標準化の必要性について

会社の中に、多くのパソコンがあって、そのパソコンの中に異なるOfficeのバージョンが混在しているとしたら、共通して使用するファイルに何らかの問題が生じる可能性が出てきます。

このような問題は、すべてのパソコンが同じOSであり、同じOfficeのバージョンであれば生じにくいと考えがちですが、現行のOfficeの場合は、月ごとや半年ごとのバージョンアップがあるため、名目上は同じOfficeであっても、内部的に異なる性能になっているというケースもあり得ます。

このような問題に対処するためには、ワードやエクセルやパワーポイントなどの使用において、共通のテーマを使用するということが必要です。

ワードのテーマ、エクセルのテーマ、パワーポイントのテーマという言葉を理解されていない方も多いと思いますが、設定されたテーマは、作成するファイルのすべてのスタイルを管轄している最も大きなカテゴリになっています。

通常は、標準のOfficeテーマを使用しているので、テーマを変更して使用するという方は、かなりOfficeのことを理解している人だと思います。

ワードのテーマは、デザインタブの中で設定することができます。
エクセルのテーマは、ページレイアウトタブの中で設定することができます。

・配色
・フォント
・効果
・段落の間隔(ワードのみ)

などを設定しておくことで、標準の色あいやフォントなどを決めて作成することができます。

特に、エクセルの場合は、グラフの色あいなどに影響があります。

 

★2013とそれ以降では、標準のテーマが異なっている

2013とそれ以降でファイルに変化があった原因の一つが、使用するデフォルトのテーマが変わったという点です。

ワード2013の標準テーマのフォントは以下のようになっています。

見出しのフォント(英数字):Arial
本文のフォント(英数字):Century
見出しのフォント(日本語):MS ゴシック
本文のフォント(日本語):MS 明朝

これに対して、ワード2016以降やワード365では、

見出しのフォント(英数字):游ゴシックLight
本文のフォント(英数字):游明朝
見出しのフォント(日本語):游ゴシックLight
本文のフォント(日本語):游明朝

となっているのです。

もちろん、エクセルにおいてもテーマのフォントが変化しています。

これらのフォントの設定はテーマでのみ設定でき、テーマで設定しておくと、すべての編集において、そのフォントがデフォルトで使用されることになります。

これらのテーマはカスタマイズすることもでき、カスタマイズしたものを既定のテーマとしてすべての書類で働くようにすることも可能です。

特に、フォントに関しては

「テーマ設定」→「本文のフォント設定」→「個々のフォント設定」

という階層となっており、テーマ設定が最も重要な位置にあります。

このような階層を認識して、会社内でテーマの標準化を行うことが、ファイルの共通化を進める上で重要なポイントとなります。

 

5.最後に

ワード・エクセル・パワーポイントは、お仕事に欠かせないソフトになってきていますが、その本質を理解して使っている人はとても少ないと思います。

よく使われているエクセルにおいても、バージョンによって使える関数が異なっていて、新しいバージョンの関数は古いバージョンでは動きませんので、注意が必要です。

マイクロソフトは、継代性を保ちながらバージョンアップしているのですが、新しい機能がここにきてかなり増えているので、Windows10をこれから導入される場合は、最新のOffice365を採用して、常に最新の更新を適用しながら使用するのが一番安全ではないかと思います。

Google Chromeに対するカスペルスキーの証明書エラーの問題

最近、新しいバージョンのカスペルスキーをインストールしたら、Google Chromeを起動したときに、以下のような証明書エラーの表示が出てくるようになりました。

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決

この表示は、Internet ExplorerやEdgeやFireFoxなどのブラウザでは出てこないのですが、Google Chromeを起動した時だけ出現してきます。

この場合、切断や続行を何度も押せば消えてくれるのですが、Google Chromeの起動のたびに、そのような操作をするのは面倒なので、この機能自体をOFFにしておいたほうがいいように思います。

 

「暗号化された接続のスキャン」をOFFにする方法

1.カスペルスキーを起動

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決
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左下にある歯車マークをクリックします。

2.左のメニューから「詳細」をクリックする

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決
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3.詳細の中にある「ネットワーク」をクリックする

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決
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4.ネットワーク設定の中の「暗号化された接続のスキャン」を見る

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決
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5.「暗号化された接続をスキャンしない」に切り替える

カスペルスキーのGoogle Chromeに対する証明書エラーを解決
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以上の操作で、Google Chromeを起動したときの「証明書エラー」は出てこなくなります。

なぜ、Google Chromeだけで、このようなエラーが出てくるのかはわかりませんが、カスペルスキー側とGoogleとの間で情報の食い違いがあるのかもしれませんね。