円安により変化するパソコン市場とWindows10のゆくえ

パソコンの価格は、円相場の影響を受けやすい

15~20年前、ノートパソコンの価格は、20~25万円程度が相場でした。しかし、その後急速な円高が進んだことで、軒並み日本メーカーの工場が海外移転する時代になりました。

そんな中で、部品や組み立てもアジアの国々で行うようになり、円高と共にノートパソコンの価格は下がってきました。今から3,4年ほど前、1ドルが80円を切るような時代の中で、日本メーカーのノートパソコンの価格は一番安くなり、10~13万円程度で購入できる時代がありました。

ところが、アベノミクスが始まり、日銀の金融緩和の中で、ここ2年ほどのうちに円は120円以上のレートになり、消費税が8%に上がってきた今日、一部の国産メーカーは海外から日本へ生産拠点を移動する中で、再びノートパソコンの価格は上昇してきました。現在の標準的な国産メーカーのノートパソコン価格は、15~18万円程度になってきています。

パソコンに使われる部品は、年々性能が上がっているにも関わらず、その価格は安くなる傾向にあります。しかし、円相場の変動により、パソコン全体の価格は絶えず変動しているのです。

Windows10を待つべきか、今買うべきか?

この夏に、新しいOSとして、Windows10が公表され、それに伴いWindows10のパソコンが主流になっていくと考えられますが、一方で、Windows8のパソコンの在庫を処分しようとする動きが出てきてます。

このため、販売店ではWindows8のパソコンの値引きがここにきて大きくなってきています。また注目すべきは、Windows8.1搭載のタブレットです。ここにきて、タブレットの価格が軒並み安くなってきているようです。

Windows10の無償アップグレードは、Windows7、Windows8.1のパソコンおよび、Windows8.1を搭載したWindowsタブレットで行われます。ですから、現時点でWindows8.1のパソコンやタブレットを購入しても、無料でWindows10にアップグレードが可能なのです。

しかし、アップグレードによって、製品の機能が100%引き継がれるかどうかはわからないということで、現時点でのWindows8.1のパソコン(ノートパソコンも)やタブレットを売り切った方が安全と販売店は考えていると思います。

しかし、一方でWindows10を搭載したパソコンやタブレットの価格は、円高を背景にかなり上がってくるということも予想できます。パソコンメーカーとしては、新しいWindowsのバージョンが出来たときだけは、値上げができるので、とてもありがたい時期なのです。

このような理由から、Windows8.1のパソコンやタブレットを購入して、Windows10にアップグレードする方がずっと安上がりだという考え方もあるのです。

パソコン・タブレットの選び方で大切なこと

しかし、Windows10にはこれまでなかった機能が搭載されており、ハードの性能が十分でないと、果たしてWindows10の機能が十分に発揮されるかどうかは不安が残りますので、購入に躊躇されている方も多いと思います。

このような中で、どのような機種を選べばいいかというと、基本性能の高いパソコンやタブレットを購入することが大切です。基本性能というのは、CPU、メモリ、ストレージ容量の3つです。これらの性能がしっかりしていれば、Windows10にも十分対応できると思います。

また、タブレットに関しては、Windows10にアップグレードした場合に、性能的に問題ないかどうかは、販売店やメーカーに十分確認してから購入するようにしてください。

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