
上の図のような詐欺画面がWindowsパソコンの画面上に突然出てくることがあります。
最近パソコン会員の方から、突然このような画面が出てきたということで、報告を受けました。
内容を見ると、「マルウェアに感染していることを検出した」「データが侵害されている」「ウィンドウを閉じると個人情報が危険にさられる」などの脅し文句が並んでいます。
そして「直ちにWindowsサポートに連絡するように」という表示がたくさん並んでいます。
たとえ、詐欺だとわかっていても不安になりパニックになる人もいると思いますし、「どうしたらいいの?」と対処方法がわからない人がほとんどだと思います。
今回は、このような詐欺画面に遭遇した時に対処方法について説明したいと思います。
1.詐欺画面は何者なのか?
詐欺画面の正体は、インターネットのページを見たときに、意図せずに侵入してきたプログラムです。
このプログラムは多くの場合、Javascriptという言語で書かれたプログラムで、ブラウザ上でしか動作しないプログラムになっています。
つまり、ブラウザを閉じてしまえば、この詐欺画面も消えるということなのですが、本体のブラウザは後ろ側に隠されて閉じることができないようになっています。
さらに、画面全体が占有されているため、Windowsのスタートボタンも見えなくなっており、パソコンを終了することも出来ないようになっています。
つまり、詐欺画面では、パソコンの画面全体が乗っ取られており、ユーザーは脅されて電話をかけるしか手段がないような状況に追い込まれるわけです。
2.絶対にしてはいけないこと
詐欺画面が出てきた時に、絶対にしてはいけないことがいくつかあります。
(1)画面上のボタンを押してはいけない
画面上には「OK」や「キャンセル」というボタンがありますが、決してこれらのボタンを押してはいけません。これらのボタンを押すことは、危険なプログラム(ウイルスなど)をインターネット上からインストールされ、さらに危険な状態になることがあります。
つまり、この画面自体は単なる詐欺画面ですが、ボタンを押すことでウイルスプログラムがインストールされて、完全にパソコンをウイルスに支配される危険性があります。
(2)表示されている電話番号に電話をしてはいけない
当然ですが、Microsoftのサポートという表示は全くのウソですので、電話してしまうと相手のいいように騙されて被害にあうことは間違いありません。
また、電話したら何か解決してくれるということも全くありませんので、騙されないようにしてください。
(3)パソコンの電源を強制終了してはいけない
パソコンの電源ボタンを長押しすれば、パソコンの強制終了を行うことはできますが、パソコンの強制終了はパソコンにエラーが生じるため、パソコンが不調になる原因となります。
さらに、強制終了されたパソコンを再度起動したときに、同じ詐欺画面が再度出てくることもあります。
(4)ノートパソコンをスリープさせてはいけない
パソコンのカバーを閉じてスリープさせても、問題は解決しませんし、スリープさせることで記録領域に詐欺画面の情報が書き込まれるという危険性もあります。
上記の(3)と(4)は、多くの人がやってしまうと思います。
特に、詐欺画面の中には最大音量でビープ音などを鳴らすものもあり、音で恐怖心を与えてパニック状態にさせるという手法をとるものもあります。
3.詐欺画面を消す方法はこれしかありません
詐欺画面を消すためには、正常な方法でパソコンを終了するしかありません。
その方法は以下になります。
- キーボードの「Ctrl」+「Alt」+「Delete」の3つのキーを同時に押す
- 画面が単色背景となり、中央に「ロック、ユーザーの切り替え、サインアウト、タスクマネージャー」というメニューが表示され、すぐ下に「キャンセル」というボタンが見える状態になります。
- この画面の右下隅に「電源マーク」がありますので、クリックします。
- 電源メニューの中から「シャットダウン」をクリックします。
以上の操作により、パソコンを正常に終了することができます。
4.続けて必ず行うこと
上記の操作でとりあえずパソコンは終了できますが、これで終わりではありません。
なぜなら、再び同じような詐欺画面に遭遇することを阻止する必要があるからです。
そのためには、ブラウザに保存された履歴とキャッシュを削除する必要があります。
パソコンを起動して、ブラウザを起動します。
私の経験から言えば、このような詐欺画面に遭遇するのはGoogle Chromeのブラウザが原因になっていることがほとんどです。
Microsoft Edgeは、Windows標準のブラウザであり、Microsoft Defenderという標準のセキュリティアプリによって常時守られています。ただし、最新のWindows Updateを適用してないような場合は、Chromeと同様に危険なこともあります。
いずれにしても、以下の方法でブラウザの履歴の削除を行ってください。
● Chromeの履歴の削除方法
Chromeを起動して、ウィンドウの右上角にある3つの点のマークをクリックします。
出てくるメニューから、「閲覧履歴データを削除」を選択します。
「閲覧履歴データを削除」のダイアログが現れます。
期間として「全期間」を選択後、「閲覧履歴」「キャッシュされた画像とファイル」「ダウンロード履歴」の3つにチェックして、「データを削除」ボタンを押します。
ダイアログが消えれば、履歴の削除が終了となります。
● Edgeの履歴の削除方法
Edgeを起動して、ウィンドウの右上にある3つの点のマークをクリックします。
出てくるメニューから、「閲覧データを削除」を選択します。
「閲覧データを削除する」のダイアログが現れます。
時間の範囲を「すべての期間」とした後、「閲覧の履歴」「ダウンロードの履歴」「キャッシュされた画像とファイル」にチェックして、「今すぐクリア」ボタンを押します。
ダイアログが消えれば、履歴の削除が終了となります。
● Firefoxの履歴の削除方法
Firefoxを起動して、ウィンドウの右上角にある三本線マークをクリックします。
出てくるメニューから、「履歴」クリック、続けて「最近の履歴を消去」をクリックします。
「ブラウジングデータとCookieを消去」のダイアログが現れます。
期間を「すべての履歴」とした後、「表示されたページとダウンロードの履歴」「一時的にキャッシュされたファイルとページ」にチェックして、「消去」ボタンを押します。
ダイアログが消えれば、履歴の削除が終了となります。
このように、ブラウザの履歴とキャッシュを日々削除しておくことで、詐欺画面に遭遇することはほとんどなくなります。
5.Windows Updateとブラウザのバージョンアップデート
最後に、日々のパソコンのメンテナンスにおいて、詐欺やウイルス感染に会わないために必要なことを書いておきます。
たとえ強力なセキュリティ対策の環境があったとして、日々のアップデートをさぼるとセキュリティは確実に低下し、侵入を許すことになります。
セキュリティは知識があるかないかで大きく違いますので、参考にしてください。
(1)手動でのWindows Updateが重要になります
Windows10やWindows11のパソコンの場合は、OS自体のセキュリティを最新に保つということが最も大切なことです。
Windows10においても、マイクロソフトの発表により、個人のパソコンにおいてもセキュリティの更新が2027年10月12日まで延長されることになっており、あと1年は大丈夫な状況です。
ただし、日々のWindows Updateを手動で行うことが条件となります。最近はOSの脆弱性が発見されてからすぐにWindows Updateを行わないと被害にあう可能性も高くなっています。
手動のWindows Updateは、スタートボタン → 設定 → Windows Updateと行けば、その画面となります。
もしくは、スタートボタンの右にある検索欄に「update」と入力すると出てくる「Windows Updateの設定」をクリックしても、同じ画面に行きます。
Windows Updateは自動で始まる更新と、クリックしないと始まらないものがあります。最近は、更新プログラムをまとめた更新パックになってるようなパターンもあり、更新にかなりの時間がかかることもありますが、日々確認して更新をためないようにしてください。
また、Windows Updateの画面の中にある「詳細オプション」をクリックして、「オプション更新プログラム」の中に更新プログラムがある場合は、こちらの方もあわせて更新を実行してください。
オプション更新プログラムは、パソコン固有のデバイスドライバの更新やBIOS更新などの非常に重要なものがあり、見逃さないことが大切です。
(2)ブラウザのバージョンアップ
多くの人が見逃しているのが、ブラウザのバージョンアップです。ブラウザのバージョンアップについては、自動で行われることもあるのですが、最近はブラウザの脆弱性を狙った詐欺プログラムやウイルスが多く発生しており、日々のバージョンアップが必須となってきています。
こちらも手動ですべて対応するようにしてください。
●Chromeのバージョンアップ方法
Chromeを起動して、ウィンドウの右上角にある3つの点のマークをクリックします。
出てくるメニューから、「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選択します。
自動で更新が開始され、更新が終了すると「再起動」ボタンが出ます。
「再起動」ボタンを押すと、Chromeが再起動します。
「Chromeは最新の状態です」と表示されれば、更新は終了です。
● Edgeのバージョンアップ方法
Edgeについては、基本的には自動でアップデートされているはずですが、手動では以下の方法になります。
Edgeを起動して、ウィンドウの右上にある3つの点のマークをクリックします。
出てくるメニューから、「ヘルプとフィードバック」→「Microsoft Edgeについて」を選択します。
自動で更新が開始され、更新が終了すると「再起動」ボタンが出ます。
「再起動」ボタンを押すと、Edgeが再起動します。
「Microsoft Edgeは最新です」と表示されれば、更新は終了です。
● Firefoxのバージョンアップ方法
Firefoxを起動して、ウィンドウの右上角にある三本線マークをクリックします。
出てくるメニューから、「ヘルプと報告」をクリック、続けて「FireFoxについて」をクリックします。
「再起動してFireFoxを更新」という表示がある場合は、そこをクリックします。
「更新を適用中」という表示がある場合は、しばらく待つと「再起動してFireFoxを更新」が出てきますので、そこをクリックします。
「FireFoxが更新されました」という表示がブラウザ上に出ます。
上記の「FireFoxについて」を再び表示させて、「FireFoxは最新バージョンです」と表示されれば、更新は終了です。
ブラウザの更新は、以外と見過ごしやすいセキュリティのポイントです。
決して時間がかかる更新ではないので、日々の運用の中でチェックするようにしてください。

