ノコテック・ラボのパソコン教室では、パソコンを持ち込んでレッスンを受講できるようにしています。その中で、私はこれまで数多くの会社支給のパソコンを見てきました。
その中で、会社から支給されているパソコンでは、多くの制限がかけられており、あきらかに本来のパソコンの機能が発揮できていないと感じることが多々ありました。
皆さんは、自分が使っているパソコンが標準のWindows11のパソコンだと考えていると思いますが、会社から支給されているWindows11のパソコンの多くは、本来のWindows11の機能を持ったパソコンではなく、多くの制限がかけられたパソコンになっていることを理解してほしいと思います。
1.Windows11の本来の機能が発揮できない

会社が支給するパソコンの多くは、「セキュリティ」や「情報漏洩」といった足かせを沢山持っています。
例えば、以下のようなことが出来なくなっている場合が多いです
- Windows Updateが出来ない
- 新しいアプリのインストールが出来ない
- ブラウザでのアクセスできるインターネットが限られている
- Chromeを使用できない
- Googleアカウントが使用できない
- Windowsストアが使えない
- 新しいユーザーを追加できない
- Cドライブにアクセスできない
- クラウドにしかファイルが保存できない
- 設定によるカスタマイズができない
- ネット接続はVPN経由のみしか許可されない
- ログイン時の2段階認証が必須になっている
- USB端子が使えない
上記のような制限がかかっていることがあります。
この中で最も問題なのが、Windows Updateが出来ないというケースです。
Windows Updateが出来ないということは、すべての設定やアプリが古いままであり、たえず新しく進化しているWindows11の機能が発揮されないことになります。
また、新しいアプリがインストールできないということは、マイクロソフトアカウントが管理者ユーザーではないということであり、設定の変更などについても権限がないということになります。
このような、あまりにも「セキュリティ」や「情報漏洩」におびえたパソコンは、本来のパソコンではなく、仕事能力自体を大きく委縮させるようなパソコンであると言えます。
2.本来のWindows11のパソコンはもっと自由です
WindowsはMacやLinuxに比べると、セキュリティに問題が多いと言われて、肩身の狭い思いを長らくしていますが、本当のWindowsは、MacやLinuxよりも、もっと自由で、細かい部分までも自由にカスタマイズできる機能を持っている優秀なOSです。
セキュリティについても、Windows Updateをいつも最新状態に保っていれば、特に問題があるわけではありませんし、一般のセキュリティアプリを導入しておけば、十分に安全に使用できるパソコンです。
もし、会社から支給されたWindowsパソコンを使っていて、不便だと思うことがあれば、それは何かが制限されているパソコンになっているかもしれません。
3.個人のパソコンを持つこと
会社ではなく、家で使用するWindows11のパソコンを持っていれば、本来のWindows11のパソコンの性能を十分に発揮して使うことができます。
最近は、個人としてMacbookを購入する方も増えていると思います。
MacOSが支持されている一番の理由は、Windowsのように頻繁にUpdateが来ないということと、画面や使い方に大きな変化がないという安心感からだと思います。
しかし、逆の見方をすると、MacOSは大きく進化していないと考えることもできます。
WindowsOSは、絶えず大きな進化をしており、新しい機能を試したり、新しい体験ができるOSになっています。
WindowsではOSが変わるたびに、パソコンを買い替えたり、アプリを買い替えたりと苦労はしますが、時代が進む中で、時代にあわせた進化をしていると考えることができます。
何より、WindowsのOSでは、脈々と受け継がれた過去からのアプリやファイルを使えるという利点と、MacやLinuxでは体験できないような、細かいカスタマイズが出来る点や、多くの無料のアプリが動き、それらのアプリ間でのデータのやり取りがスムーズにできるという利便性はWindowsならではのものがあります。
しかし、そのような機能は、会社のパソコンでは制限されていることがあるのです。
そういう意味で、個人としてWindows11のパソコンを持つことで、OSの機能を100%体験できることになります。
4.Microsoft OfficeアプリがWindowsOSの要(かなめ)です
Microsoft Officeのアプリ群については、長く培われた技術の集積があり、他の代替アプリでは到底かなわないくらいの重みがあります。
Microsoft Officeなしで、パソコンを使用できるかと言えば、かなり難しい選択になると思います。
Macパソコンにも、Microsoft365が導入できますが、残念ながらMac上のOfficeアプリの使い勝手はイマイチです。
やはり、Windows OS上でのMicrosoft Officeが、最も自由ですばらしいパフォーマンスを引き出しています。
しかし近年はサブクスであるMicrosoft365の価格が高くなっていますので、パソコン購入時に永久版のOfficeが入っているモデルを購入した方が安心できると思います。
5.AIとWindowsパソコンの相性
WindowsパソコンでのAIを使うことの利点は、CPUの種類やメモリ容量やSSD容量などの選択肢が多い点です。
また、後から交換や増設が出来る点もWindowsパソコンならではのものがあります。
さらに、Windowsでは、Copilot、Gemini、ChatGPT、Claudeなどの代表的なAIに加えて、その他のAIアプリについてもほとんど動作します。
プログラミング環境については、MacやLinuxより不便な部分もありますが、最近ではWindows Subsystem for Linux(WSL)もかなり改善されてきており、Linux環境を構築することも可能になっています。
6.個人のパソコンならではの「設定」とは?
Windows11のパソコンを個人で購入した場合は、設定画面の「プライバシーとセキュリティ」の中にある「デバイスの暗号化」は必ずOFFにしておくことをお勧めします。
Windows11のセキュリティは、会社のパソコンと個人のパソコンを区別しているわけではなく、環境に応じてカスタマイズする必要があります。
本来は、Windowsのセットアップの時点で、ウィザード上で、会社のパソコンか、個人のパソコンかを尋ねたりして、デバイスの暗号化が必要であるかどうかや、OneDriveを使用するのかしないのかを尋ねてくるのが正しいと思うのですが、残念ながらまだそのようなセットアップメニューはありません。
個人のパソコンでは、会社のパソコンが要求するようなセキュリティは必要ではないこともあるので、その点は意識するほうがいいと思います。
しかし、逆に個人のパソコンならではのセキュリティもあります。それは、ネットワークに接続した際の設定です。初めてネットワークに接続した時に、プライベートネットワークか、それともパブリックネットワークかの選択肢が出てきます。
この際の選択は、個人のパソコンの場合は、必ずパブリックネットワークにしておくことをお勧めします。プライベートネットワークにしておくと、パソコンが外部から見えてしまうことがあるので、気を付けてください。
もう1つはセキュリティアプリ(ノートン、ウイルスバスター、マカフィーなど)を入れる必要があるかどうかです。
ネットではWindows11には、セキュリティ機能が内臓されているので、追加のセキュリティアプリは必要ないと言う人も多いのですが、ネットの利用が多い方や、Google Chromeブラウザを多く利用される方は、市販のセキュリティアプリを導入することをお勧めします。
実は、Edgeブラウザは内臓のセキュリティによって守られていますが、Chromeブラウザは「Microsoft Defender Browser Protection」という機能拡張を導入しない限り守られていません。つまり初期状態では危険な状態にあります。
さらに近年はChromeブラウザにキャッシュの自動削除機能がないために、広告媒体のキャッシュからのスクリプトが実行されて、画面上に詐欺表示が出てくるというトラブルが多数報告されています。
Chromeブラウザを使っている方は、設定の中の「閲覧履歴データを削除」から全期間のキャッシュの削除を、いつも行うようにするか、「Clear Cache & History Cleaner」という機能拡張を導入するようにしてください。この機能拡張を入れることで、Chromeを閉じると、キャッシュが削除されるようになります。
このようにWindowsはカスタマイズが必要なパソコンであるのに対して、会社のパソコンはカスタマイズを許可していないパソコンとなっており、使い方が根本から違っているのです。





















