月別アーカイブ: 2016年4月

Windows10での機内モードの設定の意味とは?

機内モード

1.機内モードとは?

Windows8やWindows10においては、「機内モード」という設定が新しく加わりました。

一般に「機内モード」という言葉は、飛行機の機内において、電波を発信する機器をOFFにするという意味です。

スマホの機内モードをONにすると、以下のような機能をまとめてOFFにすることができます。

・携帯電話ネットワーク (音声およびデータ)
・Wi-Fi
・Bluetooth
・GPS
・位置情報サービス

2.パソコンにおける機内モードとは?

一方で、パソコンにおいての「機内モード」というのはどのような意味があるのでしょうか?

Windows10のパソコンでは、「アクションセンター」の中に「機内モードのON/OFF」と「WiFiのON/OFF」が同居していて、パソコンを起動した段階で、「機内モード」と「WiFi」の両方がONになっていることで、かなり違和感を覚えた方も多いと思うのです。

つまり、パソコン本体だけで考えれば、それほど電波を発しているわけではないのに、なぜ「機内モード」が必要なのだろうかという疑問が生じるわけです。

ところが、昨今のパソコン機器の進歩をみると、以外にも電波を発している機器があることに気が付きます。

たとえば、「無線のマウス」や「無線のキーボード」などは、マウスやキーボード自体が電波を発しています。

また、最近発売されているTwo in Oneタイプのタブレット型ノートパソコンなどでは、SIMを内臓することで、一般の公共無線を使用してインターネットができるものもあります。

また、USB端子に差し込むだけで、無線の親機となりうる機能を持つもつ機器も増えてきています。

さらに、ほとんどの方が知らないうちにONになっているBluetooth無線もあるのです。

つまり、知らない間にパソコン周辺に無線をつかう機器が増えてきているのです。

このような流れをうけて、Windows8やWindows10のOSからは、無線を発する機器全般をOFFにする機能として、「機内モードのON/OFF」ボタンを設定したようなのです。

一方で、パソコンに内蔵されたWiFiは子機としての機能しかないので、電波を受ける機能が主であり、電波を積極的に発生させるものではありません。

ですから、「機内モード」をONにした状態で、「WiFi」のみをONにしても、大丈夫なのです。

実際に、飛行機の機内では、機内専用のWiFiがあり、それを使ってスマホやパソコンを使うことができるようになっています。

3.飛行機以外での機内モードの設定は?

パソコンを飛行機以外で使用する場合は、「機内モード」の設定はまず必要ありません。

ですから、「機内モード」はOFF、「WiFi」はONという設定でいいはずなのです。

しかし、現在のWindows10の設定では、「機内モード」もON、「WiFi」もONという設定が初期状態になっているようで、その点については多くの人が違和感を持っていると思います。

しかし、この点を深く考察すると、飛行機内でパソコンの電源を入れたときに、機内モードがOFFになっていると危険であり、そのためにパソコンの電源を入れた直後は機内モードをONにしておこうと考えたのかもしれません。

もし、Bluetoothマウスなどを使っている場合は、「機内モード」をONの状態では使えませんので、「機内モード」をOFFにする手間が必要になると思われます。

できれば、使用状態に応じて、前回の設定を記憶できるようにしておくのがいいように思うのですが・・・。

WordPressで作るホームページの問題点とは?

WordPressを学ぶ

今や、誰もが知っているWordPressですが、ブログとしてではなく、ホームページとして利用している人もかなり増えているように思います。

確かに、ホームページを一から作るという苦労をしないで、簡単にページが作れるということで普及しているように思うのですが、果たしてWordPressでホームページを作ることは本当に簡単なのでしょうか?

1.WordPressは、素人向きではない

長年ホームページ制作に関わり、パソコン教室でもWordPressのカスタマイズを日々教えている立場なので、あまり否定的なことは言いたくないのですが、WordPressでのホームページ制作については、ブラックボックス的な部分が多すぎるという点で、素人向きではないように思うのです。

ホームページを持ちたい人(特に初めてホームページを作る人)は、いろんなネットの評判などを聞いて、WordPressがとても便利で使いやすく、発展性もあると考えてしまいがちです。

確かに、一見するとスピーディーにサイト構築ができ、SEO的にも優秀で、記事は自分で書くということで、ホームページ制作にかかる費用も抑えられると考えてしまうと思います。

しかし、パソコンを長年使っている人であっても、いわゆるホームページスキル(HTMLやCSSやJavascriptやPHP)の知識がほとんどなかったり、レンタルサーバーの経験が少ない人の場合には、やはりWordPressというプログラムを使いこなすのは、かなり難しいと思うのです。

2.WordPressでは、毎日がバージョンアップの嵐です

WordPressでブログやホームページを作成した人であれば、日々のバージョンアップの頻度が半端ないということを感じると思います。

作った当初はいいものができたと思っていても、バージョンアップにより、ページが壊されてしまったり、ブラグインが動かなくなったりといろんな苦労をしょい込むことになります。

きちんとしたWebデザイナーがバックについている人ならいいのですが、独学で始めたような人にはサイト自体の構造がわからないため、トラブルに対応することがなかなか難しいと思います。

特に注意するのは、テーマのバージョンアップです。気に入ったテーマを選んでカスタマイズをしたのちに、テーマのバージョンアップをしてしまうと、カスタマイズした部分が跡形もなく消えてしまうのです。

3.WordPressはレンタルサーバーへの依存度が大きい

WordPress自体は、PHPで書かれたプログラムであり、その機能はphpのバージョンや、php.iniという設定によっても影響されます。

また、書いた記事やページの内容は、MySQLというデータベースに保存され、ページが表示される場合は、そのデータベースにアクセスして必要な情報のみを取得して表示するということを行っています。

一方で、アップロードした画像は、Wordpressのプログラム内の画像フォルダに保存されるようになっています。

つまり、サーバー環境、WordPress本体、データベース環境、画像ファイルなどが、別々に存在しており、それらが組み合わさることで、始めてページが表示されるという仕組みになっているのです。

つまり、サーバーが変われば、インストール方法も変わりますし、設定の方法も変わるのです。ですから、通常のホームページのように、ファイルをコピーして移動するだけで、サーバーの引っ越しができるわけではなく、一度作成したものは、簡単に動かすことができないというのがWordPressの宿命なのです。

4.WordPressで大切なことは何なのか?

まずは、どこのサーバーでWordPressを使うかということが重要です。最近は、SEO対策が万全のWordPress専用サーバーなども出てきていますが、性能よりも運用の安定性や、いざという時にきちんとした対応が可能なサーバーを借りることが大切です。

次に大切なことは、どのテーマを選ぶかということです。沢山のテーマが用意されており、テーマを変えることで外観デザインが変わるという点もWordPressの魅力です。

しかし、実際にサイトを構築する際には、選らんだテーマをカスタマイズすることで、サイトのデザインを構築していきますから、1度選んだテーマは簡単に変えられなくなるのです。もし、途中でテーマを変えたら、デザインのカスタマイズはまた一からやりなおしになります。

このような意味から、WordPressでは最初にどのテーマを選ぶか、ということが最も大きな課題なのです。

一般には、カスタマイズがしやすいテーマを探すのがいいのですが、テーマをインストールして使ってみなければいいかどうかはさっぱりわかりません。多くのテーマを入れ替えながら、どのテーマが自分の求める姿に合っているかを試行錯誤しながら探すということが、一番大切なことなのです。

5.選んだテーマにより、カスタマイズ方法は変わる

最近のWordPressのテーマは、テーマによりカスタマイズの方法が変わります。ですから、同じWordPressだとしても、一般的なカスタマイズ方法があるわけではないのです。そのカスタマイズのためのページはすべて英語で書かれていますし、初めてWordPressを使うような場合は、その設定方法も全く想像ができないと思います。

WordPressの設定や、記事の投稿、ページの作成、メニューの作成などは、すべて管理画面内で行うことができます。初めての方は、この管理画面の使い方がかなり難しいと感じてしまうと思います。どの設定がどの階層の中にあるのかを理解するのは、簡単ではありません。

幾重もの階層をたどりながら、カスタマイズを行うことや、目的とするカスタマイズをするためにはどの部分を変更すればいいのかについては、WordPressの管理画面に慣れるだけではなく、HTMLやCSSの深い知識が必要になります。

6.プラグインこそが、WordPressの財産です

WordPressには、プラグインと呼ばれるアドインプログラムが沢山用意されています。これらは一般のプログラマーがWordPressを便利にするために作ったプログラムなのですが、このプラグインこそが、WordPressの一番の財産なのです。

これらのプラグインは、簡単にインストールやアンインストールが出来るので、試しながらいいプラグインを探すことが出来ます。

ただし、WordPressのバージョンとプラグインのバージョンに互換性がないと動かないことが多いので、プラグインについても、絶えずバージョンアップをする必要があります。

7.それでも、WordPressを学ぶ人は増えています

私のパソコン教室でも、WordPressを利用して、ホームページ作成やブログ作成について習っている方は、年々増えています。

これは、通常のホームページ作成自体も、PCやスマホに対応できるようにするレスポンシブルデザインが求められるようになり、一般のホームページ作成ソフトで作るにしても、かなり難しくなってきたという事情があるからだと思います。

WordPressの場合は、ほとんどのテーマでレスポンシブルデザインに対応しており、何も考えなくてもPCやスマホやタブレットできれいなページが表示されるようになっています。

恐らく、この点こそがWordPressでホームページを作るという目的になっていると思うのです。

8.カスタマイズするには、HTMLやCSSの知識を深めていく必要がある

WordPressを使ってみたい、WordPressを使って自分のページやブログを作ってみたいということは、とてもいいことだと思います。

しかし、その目的を達成するには、WordPressの使い方に慣れ、カスタマイズできるだけのHTMLやCSSの知識や経験を身に着けることが必要です。決して、数か月で身に付くものではなく、何年もかかることだと思います。

Webデザインの技術は、現在の社会ではとても求められている技術の1つです。簡単に習得できないスキルではありますが、一旦スキルを身につければ、幅広く活躍できる可能性が生まれます。

また、単にスキルだけではなく、ホームページやブログを通して、世の中に有用なコンテンツを広めていくことは、ますます大切になってくると思います。

そういう意味から、焦らずにじっくりとWordPressで経験を磨きながら、コンテント制作を行うことで、プログラムスキルだけでなく、ネットでの言葉や画像の表現スキルなども磨かれていくと思います。

Officeソフトのライセンスの意味を知っていますか?

Office

一般に、Officeをパッケージで購入すると、プロダクトキーというものが付属しています。
このプロダクトキーというものは、Officeをインストールするときに必要なキーで、アルファベットと数字の組み合わせで、25桁で構成されています。

Office2010(2007)のインストール方法

Office2010までのOfficeの場合は、CDやDVDでソフトが供給されていたので、CDやDVDが入っている入れ物のどこかにプロダクトキーが書かれていました。

Office2010までは、パソコンにCDやDVDを挿入して、起動してきたインストーラーに対して、プロダクトキーを入力してから、インストール手順に進むという方法です。

この場合、CDやDVDを紛失したり、プロダクトキーを紛失した場合には、ライセンスを失ってしまうという問題もありました。

Office2013、2016、Office365(solo)のインストール方法

一方、Office2013や2016、Office365(solo)の場合は、CDやDVDでプログラムが供給されているわけではなく、マクロソフトのサーバーからOffice本体プログラムをダウンロードしてインストールすることになります。

この場合は、購入するのは、プロダクトキーのみとなり、店頭でプロダクトキーが入っている小さな小箱を購入するか、インターネットからプロダクトキーをダウンロード購入する形となります。

まず、ソフトをダウンロードするためのURLにアクセスして、その画面上でライセンスキーを入力するようになっています。さらに、同時にマイクロソフトアカウントを求められるようになっています。もし、マイクロソフトアカウントを持っていない場合は、その場で登録することができます。

その後、インストールボタンを押すと、インターネット上から自分のパソコンに対してインストールが進んでいくという方式です。

ただし、Officeがプレインストールされているパソコンの場合は、インターネット上からダウンロードするわけではなく、パソコン内にインストールされているパソコン内のOfficeのアイコンをクリックしたのち、プロダクトキーを入力するだけで、インストールが進行します。(この場合は、マイクロソフトアカウントを求められません)

Office365 soloとOffice365の特徴

マイクロソフトは、これまでのパッケージ版(永久ライセンス版)に対して、月ごと、年ごとでライセンスを購入することができる期間限定ライセンス版としてのOffice365シリーズを広めていこうとしています。

法人のためのOffice365と個人のためのOffice365 soloがあります。
法人のためのOffice365には、様々な契約プランがありますが、個人のためのOffice365 soloは、1つのプランしかありません。

これらのOffice365シリーズがこれまでのパッケージ版と異なる点は、月ごと、年ごとの支払いができる点と、新しいバージョンのOfficeが出てきた時に、古いバージョンから新しいバージョンに無料で移行できる点にあります。

つまり、Office365シリーズの場合は、Officeというソフトを購入するということではなく、Officeのライセンスを購入するという考え方に変わってきたということだと思います。

Office365シリーズは、店頭やネットでは1年版として売られていることが多く、そこで購入したプロダクトキーを登録することで、1年間のライセンスを得るという仕組みになっています。次年度についても、同じように延長のためにプロダクトキーを購入して、登録すると延長される仕組みとなっているようです。

プロダクトキーの役割が変わってきた

ここで、問題になるのが、プロダクトキーの役割です。

昔のOfficeの場合は、購入したOfficeパッケージのプロダクトキーは、永久のライセンスキーという意味合いを持っていました。古いパソコンから新しいパソコンにOfficeを入れ替えるような場合であっても、プロダクトキーは同じものを使いますし、永久に保存が必要なものでした。

ところが、Office365シリーズの登場によって、プロダクトキーの期限は限定されているため、インストールした日から1年が過ぎると、そのプロダクトキー自体はライセンスを失効することとなるわけです。

そこで、マイクロソフトは、Office365シリーズのライセンスをマイクロソフトアカウントと紐づけることで、ライセンスの継続性を維持できるようにしています。

つまり、プロダクトキーは、契約を継続させるものという意味あいに変わり、その契約者は、マイクロソフトアカウントであるということにしたわけです。

この仕組みは、ウイルス対策ソフトのノートンやウイルスバスターなどの仕組みに似ています。メールアドレスを登録しておけば、ソフトを延長するときには、単にプロダクトキーを入れるだけで、継続されるというような仕組みです。

インストールは、クラウドから行う

Office365シリーズの仕組みは、Office365のページにマイクロソフトアカウントでログインすると、自分が契約しているOfficeのライセンスが見えるようになっています。

そのライセンスの数に相当する分のOfficeを自分のパソコンに、その画面から直接インストールできるようになっています。つまり、クラウド上に自分を管理するページがあって、そこで契約状態が確認でき、そこからダイレクトにインストールができるという仕組みになっています。

この方法によって、個人が現在もっているライセンスを確認しやすくなり、どのパソコンにOfficeをインストールしているかの履歴が見えるようになっています。また、Officeソフトを新しいパソコンに入れたいような場合に、古いパソコンのライセンスを削除して、新しいパソコンにライセンスを移行するようなことも簡単にできるようになっています。

これまでのパッケージ版では、マイクロソフトに電話をしてライセンスを移行していたわけですが、その点もかなりスムーズになったと思います。

新しいOfficeへの理解は進んでいない

一方で、このような仕組みを理解している人は少なく、Office365シリーズを買うべきか、それともプレインストール版やパッケージ版(永久ライセンス版)を買うべきかを悩んでいる人も多いと思うのです。

また、マイクロソフトアカウントとパスワードにより管理される仕組みの中で、これらを忘れたり紛失したりするようなトラブルも考えられます。

このような意味からも、クラウド(ネット上に自分がアクセスする領域を持つこと)への理解がもっと進む必要があると思います。

MacintoshとOffice365シリーズの関係

今回、MacintoshのOfficeについても、Office365シリーズが対応するようになり、Macユーザーの方も、これから導入しようかという人も増えてゆくと思います。

Office365シリーズでは、Macintoshに対して、従来のOfice2011と最新のOffice2016のどちらかを選んでインストールできるようになっています。

Macの場合に注意することは、このOffice2016を使用するためにはMacを最新のOSにアップグレードしておく必要があるという点です。

現在のMacの最新OSは、「OS X El Capitan」です。Office2016をインストールするためには、この最新のOSにアップグレードすることが必須になります。

また、Macの場合は、インストールできるソフトとしては、Word, Excel, Powerpoint, Outlook, OneNoteの5つのみとなります。PublisherやAccessは、インストールされません。

これまでMacでOffice2011を長らく使ってきた人にとっては、Office2016はとても魅力的なOfficeになっていますので、ぜひ使っていただきたいと思います

プロダクトキーとプロダクトIDは異なるもの

プロダクトキーというのは、ソフトをインストールする時に必要なものですが、プロダクトIDというのは、インストール後に、Officeに対して与えられるIDのことです。

Officeのソフト(Wordなど)を開いて、ヘルプなどを見るとプロダクトIDが表示されますが、これは、プロダクトキーではないので、注意してください。

1つのライセンスでパソコン何台までインストールできるのか?

プレインストール版のOfficeの場合は、そのパソコンの機種1台のみという制限がありますが、パッケージ版やOffice365シリーズを購入した場合には、複数のパソコンにインストールできたり、さらにOfficeのライセンスを別のパソコンに移行できたりもします。

ここで問題になるのが、Officeは何台までのパソコンにインストールできるのかという点です。

通常は、パッケージ版の場合は、2台までという制限になっています。

一方、Office365では契約形態によりインストールできる台数が異なります。

これらの台数はOffice2013以降のOfficeでは、とても厳しく管理されていますが、
過去のOffice(2003,2007,2010)については、結構アバウトであったように思います。

実は、アバウトというのにも不思議なルールがあるようなのですが、誰もそのルールを知っている人はいないようです。

Office365シリーズになってクラウドで管理できるようになっているので、今後はきちんとした管理ができるようになっていると思います。