コンピュータの歴史(18) |
リナックスとオープンソース |
簡単な例えでいえば、一人の人間が、苦労して1つの道具を開発しました。この道具を彼はいっぱい生産して、売ることもできたのですが、この道具がもっといいものになるように、多くの人に改良してほしいと考えました。そこで、この道具を一般に公開し、自由に改良してもいいよと言ったわけです。ただし、この道具を改良して自分のものにすることは禁じました。すると世界中からいろんな改良案が寄せられ、いつの間にかその道具は、世界中で使われる道具となってしまったのです。この現象をコンピュータの世界ではオープンソースと呼んでいます。オープンソースとは、プログラムの中身をすべて公開するということです。リーナス氏は、このオープンソースはコンピュータの世界にとどまらず多くのことがらに応用できるものとして提唱しています。 1980年の初頭にIBMは、パソコンを自社開発しないで、パーツごとに別の会社に開発を依頼するといったオープン・アーキテクチャという手法を始めてとりました。この手法により、多くのメーカーはIBM互換機を作ることができるようになり、パソコンが普及する原動力となっていきました。 これらの事例は、情報社会においていくつかの示唆を与えていると思います。情報社会では、隠すことよりも、オープンにすることが重要であるということです。ただし、オープンにする場合には、その仕組みをどうすれば最も効果的に協力を得られるかということをよく考える必要があります。
本文章は、何冊かの本を参考にしながら 書いたものです。もちろん多少の間違いはあると思いますし、私の考え方も入っていますので納得できないという方もいるかと思います。でもコンピュータの歴史を見つめると、これからの方向性やあるべき姿を客観的に知ることができるのではないかと思い、今回このような試みをしてきました。 河野敏明 |