コンピュータの歴史(17)

これからのコンピュータのゆくえ


2004年は、インテルが商業用の8ビットMPUを発売してから30年目になります。また、来年は世界初のパーソナルコンピュータである「アルテア」が発売されてから30年目となります。この30年でCPUの速度は指数関数的な進歩を遂げ、ハードやソフトもそれに呼応する形で進歩してきました。30年前には、1人1台のコンピュータが持てる時代が来るとは誰も予想できませんでした。また、これほどインターネットが普及するとは全く考えられていませんでした。

私たちは、コンピュータの深い知識を持たなくてもインターネットやメールを簡単に使うことができます。また、多くのソフトが販売され自分の目的にあったソフトをパソコンにインストールすることで、多くの作業を簡単に迅速に行うことができるようになりました。日本の経済成長を支えた工業社会は、コンピュータの登場により情報社会へと変化しています。この変化の中で私たちはどのように考え、行動したらよいのでしょうか?

情報化社会の中での一つのキーワードとなるのが知的所有権の問題です。ソフトの著作権やライセンスなどです。マイクロソフトは最初にBASICを開発したときから、絶えずこの知的所有権を大切に守ってきました。しかしながら、その反対に知的所有権による独占的なソフトの支配が、新しい技術の開発や応用を妨げ、それを不自然に捻じ曲げているのも事実です。プログラム自体は最終的には0と1の集合体となるため、それ自体に所有権があるわけではなく、そのプログラムの利用という部分でのライセンス権が重要になります。最近ではインターネット上に公開されたものでも著作権と使用権という記述が多くみられ、その権利を主張しています。

工業化社会では、実際の物を作り販売するわけですから、その物を買った時点で所有権は買い手側に移ります。ところが情報化社会では、たとえそのソフトを買ったとしても、そのソフトの所有権は買い手には移りません。買い手は、その使用権(ライセンス)を得るだけなのです。この仕組みを使うことで、多くのソフトメーカーは莫大な利益を得ているのです。ところがこれら情報化社会の落とし穴として、一旦権利を得たソフトの上に別のソフトを乗せて売れば、その商品は、他の商品と競合することなく市場を取ることができるという点です。マイクロソフトの開発した、インターネットエクスプローラーやアウトルックエクスプレス、そしてメディアプレーヤーなどのソフトがこれにあたります。これらの点でマイクロソフトは独占禁止法でいつも問題となっています。

一方、情報化社会になってその権利が脅かされている物として、レコードや映画などの著作権の問題があります。もともとレコードは聴いて楽しむものであり、映画は見て楽しむものなのですが、コンピュータの出現により、これらのメディアがコピーされてしまうという危険性がつきまとうようになっています。しかし、これらのメディアを守るための何重のプロテクトは逆に、これらメディアの使い勝手を悪くして、販売を落としてしまう結果を招いています。むしろ、これらのメディアの進むべき道は、インターネットやコンピュータをよりうまく利用した販売経路を開発することにあるように思います。

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