メルマガ「反・資格宣言」213号
■互換モードを知っていますか
ワード2007やエクセル2007を使っている場合でも、保存する場合にそのまま
の形式ではなくて、「97-2003形式」で保存すれば以前のバージョンに対応
することができます。
97-2003形式で保存すると、拡張子は、
ワードの場合:「.docx」から「.doc」になります。
エクセルの場合:「.xlsx」から「.xls」になります。
この97-2003形式のことを「互換モード」と呼びます。
★ワード2007の場合には・・・・
「名前をつけて保存」-「Word97-2003文書」で保存すると、ワードの
ウィンドウのタイトルバーの部分に[互換モード]という文字が追加されます。
★エクセル2007の場合には・・・・
「名前をつけて保存」-「Excel97-2003ブック」で保存しても、エクセルの
ウィンドウのタイトルバーの部分には[互換モード]という文字が追加されません。
エクセルの場合は、そのファイルを一旦閉じてから、再度そのファイルを
開くと、その段階で[互換モード]という文字がタイトルバーに表示されます。
ワードはすぐに「互換モード」という文字が出るのに、エクセルはすぐに
出ないというのは、よくわからない現象です。
■ワードには昔から互換モードがあった
昔から、ワードには互換モードというものがありました。
ワード2003でも「ツール」-「オプション」-「互換性タブ」の順で開くと
以前のバージョンに対応するように機能を制限してくれる機能があります。
ワード2007では、「Officeボタン」-「ワードのオプション」-「詳細設定」
の一番下に行くと「互換性オプションの適用先」という項目があります。
ここで「次のアプリケーションに合わせてこの文書をレイアウト」という
部分で、以前のバージョンに設定しておけば、ワードの機能が制限されて
きます。
ワード2007では、97-2003文書でファイルを保存した時点からリボンの中に
出てくるボタンの種類が変化してきます。
たとえば、2007形式で図の挿入を行った状態と、97-2003形式で図の挿入を
行った状態のリボンの状態を比較して見てください。
2007形式ではあった「図のスタイル」という部分が、97-2003形式では全く
表示されていないことがわかると思います。
このように、ワード2007の互換モードはとても賢くて、モードに合わせて
機能を制限しているので、安心して使用できるようになっています。
■エクセルには互換モードがなかった
ワードとは反対に、エクセルの場合はバージョンが上がってもメニュー表示や
機能はそれほど変化してきませんでした。
このため、エクセルでは、保存する段階でのみバージョンを古いバージョンに
対応させるという形式で互換性を保とうという方法がとられてきたのです。
唯一、エクセルのマクロに関してだけは、97、2000、2002-2003のバージョン間
で互換性がないので、マクロは作り変える必要がありました。
しかし、その状況はエクセル2007から大きく変わりました。
エクセル2007は、それまでのエクセルが持っていなかった様々な機能が追加
され、メニュー構造も大幅に変化したのです。
■エクセルの互換モードは不完全です
エクセル2007の場合、97-2003ブックで保存しても、ワードのように自動で
メニューや機能に制限がかかるということはありません。
どちらの形式であってもリボンの中にあるボタンの種類は変わりませんし
機能制限が行われているような気配は全くありません。
ですから、97-2003形式のファイルであっても、エクセル2007で開いて編集
する段階で、97-2003形式では使ってはいけない機能を知らずに使ってしまう
危険性があります。
唯一の違いは、上書き保存をした場合に、「互換性チェック」という
ダイアログが出てくるぐらいです。
この「互換性チェック」では、「この部分の互換性がない」というような
情報も出てきますが、単に「どこかに互換性のない場所がある」という
程度の無責任なお知らせの場合もあります。
これは、間違っているのに、どこが間違っているのかを正確に教えて
くれないということは、とても困ったものです。
そこで、使う側としては、どこに注意して97-2003形式として作業をすれば
いいのかをあらかじめ知っておく必要があります。
■互換性モードのエクセルで注意する点
それでは、互換性モードで何を注意して作業すればいいのかをチェックして
みましょう。
(1)自動で対応しているもの
●行数と列数
互換性モードでは行と列の数が自動的に制限され、エクセル97-2003と同じ
レベルになっています。(これは自動で対応してくれている点です)
行数:1048576行→65536行に制限
列数:XFD列(16384列)→IV列(256列)までに制限
(2)自動では対応していないもの
●色に注意しよう
一番注意が必要なのは、セルの色と文字の色です。
Excel97-2003形式では40色の色しか使えなかったのに、Excel2007では
どんな色でも使えるようになりました。
また、テーマの色や配色などで既定の色の変更もできるようになりました。
このため、何気なく好きな色を選ぶとそれが互換性の問題になっている
ことがあるのです。
Excel2007で互換性のない色を使用した場合、Excel97-2003形式の
ファイルをExcel2003で開いた場合には、色化けを起こすことがあります。
基本的には、色は「標準の色」を使うようにしましょう。
●画像のスタイルに注意しよう
Excel2007では挿入した図に対して、さまざまなスタイルを適用できる
ようになっていますが、「図のスタイル」については、Excel97-2003との
互換性は全くありません。
●ヘッダーとフッターの文字の色は黒にする
Excel2007からヘッダーとフッターの中の文字に色がつけられるように
なりました。
文字に色をつけてしまうと互換性のチェックで問題点として出てきます。
この場合は、「修正」をクリックすることで修正されます。
●マクロでセルの書式を設定すると、互換性の問題となります。
Excel2007で作成したマクロがExcel97-2003で動くかというと、
ほとんどでエラーが生じてくると思います。
これはセルの書式に関するマクロで一部加わったコマンドがあるために
エラーが生じているようです。
そういう意味で互換性のあるマクロを作成する場合は、Excel2003で
マクロを作成してから、Excel2007形式に対応するように作り変える方が
いいのではないかと思われます。
■Excel2007でマクロを含んだファイルの保存方法
Excel2007でマクロを作成した場合は、通常の形式で保存するとマクロが
正常に動かないことがあります。
マクロを持ったファイルを保存する場合は、「名前をつけて保存」から
「エクセルマクロ有効ブック」として保存するようにしてください。
この形式で保存すると、「.xlsm」という拡張子となり、標準の「.xlsx」
とは異なるアイコンになります。
この「.xlsm」のファイルはExcel97-2003では通常開くことができません。
一般に、Excel2003でExcel2007形式のファイルを開く場合は、
「互換性パック」というものをインストールする必要があります。
この互換性パックは、以下のアドレスから無料でダウンロードすることが
できます。
http://office.microsoft.com/ja-jp/products/HA101686761041.aspx
この互換性パックは、OfficeXP(2002)とOffice2003で有効な互換性パック
で、ワード2007、エクセル2007、パワーポイント2007で作成されたファイル
を開いて編集できるようになります。
ちなみに、この互換パックを入れると、「.xlsm」のファイルも開けます。


