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◆◆◆◆ 進め!IP電話少年! ◆◆◆◆
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インターネットはつながるのに、どうしてIP電話がつながらないのか?
それは、電話のしくみをよく考える必要があります。
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まずは、電話の歴史を知ろう
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日本の電話の始まりは、明治23年(1890年)、東京−横浜間で公衆電話回線が
結ばれたのが、最初だということです。
このとき使われたのが、ベルギー製の電話交換機ということですが、
当然、これは自動ではなく、人が仲介して電話回線をつなぐという方式です。
ちなみにこの時の電話の加入者数は東京で155、横浜で42だったそうです。
関東大震災(1923年)を境に、自動交換機への気運が高まり、
1926年(大正15年)に京橋局にはじめて人を介さない自動交換機が設置され
たそうです。
その後、第2次世界大戦がはじまり、戦時中は電話加入者数は108万台まで
増えたそうですが、戦後は54万台まで落ち込みました。
その後、自動交換機の進歩により、1967年には日本の電話器数は約1000万台に
達しました。
さらに70年代になると電子交換機が登場し、70年代後半には日本全国で、
遅延なく電話が通じるという時代になりました。
1985年4月、明治以来官営であった電話事業は民営化され、日本電信電話株式
会社(NTT)が誕生します。
同時に、それまでの「公衆電気通信法」は「電気通信事業法」に改正され、
電話機や回線利用制度が自由化されました。
これを受け、第二電電(現KDDI)、日本テレコム、日本高速通信(現KDDI)
の3社が電話事業に参入しました。
その後、電話回線はアナログからデジタル化の方向に進み、1997年には
すべての市外回線のデジタル化が完了しました。
そして、1999年7月には、NTTはNTT東日本とNTT西日本の2つの分割され、
同時に、インターネットネットワークを担当するNTTコミュニケーションズが
営業を開始しました。
2000年以降は、ご存知の通り、IP電話がしだいに普及し、携帯電話が急速に
広まりました。、
2001年に登場したマイラインでは、電話番号を変えずに他社に契約を移動
できることが可能となりました。
今年10月に始まった携帯電話の番号ポータビリティもこれと同様で、
携帯電話番号を変えずに他社携帯電話サービスに移行できるというものです。
現在では、電話会社の合併も相次ぎ、NTTグループ、KDDIグループ、
SOFTBANKグループの3社が、固定電話でも携帯電話でもしのぎを削って
競争する時代になっています。
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電話をかけるとはどういうことか
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それでは、次に「電話をかける」という流れを考えてみたいと思います。
私達が日頃何気なく使っている電話ですが、その裏では複雑な仕組みが
動いているんです。
それでは具体的に、「のびたくん」が「しずかちゃん」に電話する様子を
見てみましょう。
1.のびたくんが電話番号をダイアルする。
2.交換機がその情報を読み取り、しずかちゃんの電話機に呼び出し信号を
送る。
3.しずかちゃんの電話機が呼び出し信号を受け取り、リンリンと鳴る。
4.同時に、のびたくんの電話機にも呼び出し待機中の信号を送る。
5.しずかちゃんが眠そうな目をこすりながら電話機をとる。
6.しずかちゃんが電話機がとったことを受けて、交換機がのびたくんと
しずかちゃんの電話回線をつなぐ。
7.この時点から、電話回線接続中ということで交換機が課金時間の測定を
開始する。
8.のびたくんとしずかちゃんのお話が終わり、お互いに電話機を置く。
9.交換機は、どちらかの電話機が切れたことを認識して、電話回線の接続
を解除する。
10.電話回線の課金時間を、データとしてサーバーに記録する。
という長ーい流れです。
ちなみに、現在の電話交換機は1台あたり数億円から数十億円もする機械
なんです。
NTTは、電話料金の低価格化の波を受けて、これらの高価な電話交換機は
やめて、もっと安い電話交換機にしようと考えているんです。
その安い交換機こそ、IP電話用の交換機なんです。
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IP電話時代の電話交換機とは?
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IP電話の考え方は、通常のネットワークの考え方とよく似ています。
各家庭には、IP電話用の機器(VoIPゲートウェイ)を置いて、
電話の基地局には、呼制御用サーバーを置くというようになっています。
つまり、サーバーとクライアントという関係を作っているわけです。
この呼制御用サーバーこそが、IP電話における交換機の役割を演じます。
呼制御用サーバーには、そこで使われる規格(プロトコル)の違いで
H.323タイプ、SIPタイプ、MEGACOタイプなどに分けられます。
(1)H.323タイプ(1996年に標準化)
この場合は、呼制御用サーバーに対応する機器はゲートキーパーという
コンピュータになります。当然、このコンピュータは、電話顧客情報が
入ったデータベースサーバーとつながれて、管理を行っています。
このタイプの特徴は、通常のインターネットで使われているTCPという
プロトコルの上で呼制御を行うということです。
TCPというプロトコルはエラー制御がすぐれているのですが、
相手にデータがいったかどうかを確認しながら次のデータを送るために、
処理が遅いという欠点があります。
(2)SIPタイプ(1999年に規定された)
※SIP:Session Initiation Protocol
この場合は、呼制御用サーバーに対応する機器はSIPサーバーという
コンピュータになります。さらに電話顧客情報がはいったデータは、
ロケーション・サーバーというもので管理しています。
このタイプの特徴は、呼制御用の通信プロトコルとしてTCPではなく、
UDPというプロトコルを使うことにあります。
UDPでは、データの送信確認処理がないために、処理が軽くなり、
より高速な処理ができるようになっています。
現在では、両方のタイプが使われていますが、処理速度が早いSIPタイプが
今後の主流になってくると思われます。
やっていることは、以前の電話交換機がやってきた流れと大きな違いは
ないのですが、
一番の違いは、各家庭にIP電話用の機器(VoIPゲートウェイ)を置いて
電話番号ではなく、IPアドレス(グローバルIPアドレス)でお互いの
電話機を認識しているという点だと思います。
簡単に言えば、電話番号じゃなくて、相手のIPアドレスを入力すれば
いいようなものですが、VoIPゲートウェイのIPアドレスは機器のON/OFFで
変化するために、呼制御用サーバーは、絶えず電話番号とIPアドレスの
対応表を更新しておかなければなりません。
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VoIPゲートウェイの役割
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IP電話になっているけど、「VoIPゲートウェイ」なんて、私の家にはないよ
という人も多いかもしれません。
通常はそんな名前で呼ばないから気がつきませんが、
あなたの家の電話機から出ているモジュラーケーブルが、
壁のモジュラー端子に直接差し込まれているのではなくて、
何か別の機器に差し込まれているとしたら、
それが、VoIPゲートウェイの役割をしています。
恐らくは、ADSLモデムとか、VDSL用ルータと称するものが、
そのままVoIPゲートウェイも兼ねていることが多いと思います。
通常のIP電話用のVoIPの設定では、電話番号と接続IDとパスワードなどの
設定がされていると思いますが、ヤフーなどの機器の場合では、機器番号で
管理するために、ユーザー側での設定がいらないものもあります。
このVoIPゲートウェイの電源をONすることで、この機器はグローバルIP
アドレスを取得します。
同時に、呼制御サーバーに接続状態であることが伝えられて、電話番号と
IPアドレスの対応表が書き換えられるというしくみになっています。
つまり、以下の図のような関係です。
電話----------------------VoIPゲートウェイ-------------呼制御サーバー
(モジュラーケーブル) (インターネット回線)
┌────────┐
│呼制御サーバー ├──データベース表
└────────┘ (ユーザー名、電話番号、IPアドレス)
相手の電話番号にかけた場合は、電話番号からIPアドレスを検索して、
そのIPアドレスを持つVoIPゲートウェイに呼び出し信号を送って、
相手の電話のベルが鳴るというしくみです。
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IP電話から一般の加入電話にかける場合は?
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IP電話どうしの接続は、呼制御サーバーが仲介していますが、
一般の加入電話にはどのようなしくみでつながるのでしょうか?
これはちょっと複雑です。
つまり、上記のデータベース上に相手の電話番号がなかったという場合、
相手はIP電話を使っていないということになり、一般電話回線に
接続しなければならなくなります。
そこで、呼制御サーバーは、電話の基地局内にあるVoIPゲートウェイを
経由して、一般の電話交換機に電話番号の問い合わせを行います。
そうして、そこからは、インターネット回線ではなく、一般の加入電話
回線を通って、相手の電話器まで到達します。
ここでは、すごく長い経路を通ってつながっているように思いますが、
実際には、市外局番の地域の電話交換機に接続することで、電話料金を安く
するように工夫されています。
つまり、相手の住む地域まではインターネット回線でつなぐということ
になるわけです。
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110番や119番にはどのようにつながるのか
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特定の非常用番号である110番や119番にIP電話を通して通じなかったら
大変ですよね。
ですから、VoIPゲートウェイには、このような特定番号があらかじめ登録
されていて、特定番号の場合は呼制御サーバーに接続することなしに、
一般の加入電話回線でつなぐようになっているんです。
携帯電話やPHSにかける場合も、090や080,070で電話番号が始まることを
認識して、VoIPゲートウェイは、呼制御サーバーにつなぐことなしに、
一般の加入電話回線を使うようになります。
このような切り替えは、ソフト上で行われるために使用者側では設定などは
ありません。
個人的な考えですが、IP電話が不通になったような事態では、強制的に
通常電話回線に切り替えるための緊急ボタンなどがあったらいいですよね。
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どうして、呼制御サーバーは膨大な電話要求を処理できるのか?
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電話をかけて、相手が出るまでが、呼制御サーバーのお仕事です。
一旦相手が出て、回線を接続してしまえば、回線が切れるまでは
サーバーのお仕事はありません。
IP電話どうしが接続された状態では、サーバーとの接続は解除され、
VoIPゲートウェイどうしが、ピアtoピア接続される状態になります。
このため、呼制御サーバーへの負荷がなくなります。
そして、IP電話が切断されると、その信号がVoIPゲートウェイから
呼制御サーバーに伝えられ、サーバーは電話接続を切ると同時に
通話時間をデータベースに書き込むという作業を行っています。
これらのデータベースに書き込まれた電話回線の通話時間から
毎月の電話料金の精算が行われるというわけです。
つまり呼制御サーバーのお仕事は、電話の最初と最後だけです。
もちろん、IP電話の数が多くなれば、呼制御サーバーの数を増やせば
対応できるわけです。
これらの呼制御サーバー自体の価格は一般電話の電話交換機の価格に比べれば
相当安い価格で設置できるので、NTTでは一般加入電話をなくして、
すべての電話をIP電話にしたいと考えているわけです。
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今回のトラブルの原因とは?
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今回起こったNTTのひかり電話でのトラブルは、毎秒100コールに対応
できるように作られた呼制御サーバーの性能が、ソフトウェアのエラー
によって、毎秒10コール程度しか機能しなかったことが原因だったようです。
さらに、今回のトラブルでは、各呼制御サーバーを統括している中継系の
呼制御サーバーにもエラーが生じたということのようです。
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無線IP電話とは何か?
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最近、新しいタイプの内線電話が登場しています。
それが、無線IP電話です。
この無線IP電話は、携帯電話の一種なのですが、外では携帯電話として
使えて、会社内では無線の内線電話として使えるという優れものです。
これまでの企業では、PBXなどの内線電話制御装置を導入してきました。
ところが、この無線IP電話では、
(1)無線で飛ばすために配線がいらない。
(2)社員が会社内のどこにいても電話がつながる。
(3)IP電話として使えるので、社外へIP電話をかけることができる。
(4)内線電話などの工事がいらない。
(5)無線LANのセキュリティー設定で盗聴を防止できる。
(6)会社外では、通常の携帯電話としても機能する機種もある。
という特徴を備えています。
今後は、大きな会社などでの導入も進んでくるものと思われます。
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携帯のIP電話化
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実は、密かに計画されているのが、一般携帯電話のIP電話化です。
もちろん、すぐに実現できるとは思われませんが、無線LAN経由、
もしくはPHS経由で携帯のIP電話化は可能と考えられています。
現在の携帯電話料金が、かなり安くなるという期待はありますが、
インフラの整備も必要なので、設備投資の初期費用がかなりかかるのでは
と思われます。
個人的な予想ですが、日本独自のPHS技術からこの分野は開けていくの
ではないかと期待しています。
2006/10/8 第102号 反・資格宣言 copyright(c)NokoTech Lab. All Right Reserved.