格安SIMスマホを約1年間使ってみてわかったこと

freetel モバイル

昨年の秋からほぼ1年間、格安SIMスマホを使ってきました。

まだ多くの方はdocomo、au、softbankというメジャーキャリアを使用していることと思います。

しかし、この1年、格安SIMスマホの数は圧倒的なスピードで増加しています。ただ、あまりにも多くの格安SIM会社があって、迷われている方も多いのではないでしょうか。

このような点を踏まえて、私が一年間使ってきて感じたことをお伝えしたいと思います。

 

1.格安SIM業者のことをMVNOと呼んでいます。

いつの頃からか、MVNOという略号を目にするようになりました。MVNOというのは、「Mobile Virtual Network Operator」という略で、「仮想移動体通信事業者」という意味です。

といっても何のことやらわからないので、やはり格安SIM業者と呼んだ方がいいと思います。

格安SIM業者には、以下のような業者あります。(価格ドットコムより引用)

IIJmio(みおふぉん)
ASAHIネット
イオンモバイル
エキサイトモバイル
OCNモバイルONE
QTmobile
J:COM
DMMmobile
DTI
NifMo(ニフモ)
日本通信(b-mobile)
nuroモバイル
hi-ho(ハイホー)
パナソニック(Wonderlink)
BICSIM(ビックシム)
BICモバイルONE
BIGLOBE(ビッグローブ)
FREETEL(フリーテル)
mineo(マイネオ)
YAMADASIM(ヤマダSIM)
UQmobile
U-mobile(U-NEXT)
LINEモバイル
楽天モバイル
LIBMO(リブモ)
ロケットモバイル
ワイモバイル(Y!mobile)
ワイヤレスゲート

全部で28社もあります。

このような中から格安SIM会社を選ぶのは結構大変なことです。おそらく、全部試した人はいないので、インターネットなどで評判などを調べて購入している方が多いと思います。

これらの会社の系統としては、

・インターネットプロバイダー系統(大部分の会社はこちらに属しています)
・スーパーマーケット系(イオン)
・ネットストア系(楽天モバイル、DMMmobile)
・アプリ会社系(LINEモバイル)
・パソコン量販店系(BICSIM、YAMADASIM)
・電話会社系(UQmobile、mineo、ワイモバイル)
・独自会社系(日本通信、FREETEL、ロケットモバイル、ワイヤレスゲート)

のような分類ができます。

 

2.格安SIM会社を選ぶ基準とは?

いろんな格安SIM会社がありますが、どのような基準で選べばいいのかという点が難しいと思います。

私なりに考えた基準としては、

(1)どのような場所でもネットがつながること

実は、格安SIMによってはつながりにくい場所があったり、電車などでの移動中に切れるというようなことがよくあります。

都会の人ごみの中ではスマホを使う人が多いので、突然つながりにくくなったり、逆に田舎の山の中などでつながりにくくなったりする場合があります。

一般的に、格安SIMはdocomoの電波を使う会社が多いので、田舎でも使えることが多いのですが、auやsoftbankの電波を使うSIMの場合は、田舎に行くほどつながりにくくなります。

(2)ネットの接続速度が安定していること

ネット接続速度は速いほどいいと思いますが、実は格安SIMの場合に限らず、大手キャリアのSIMの場合にも場所や時間帯によって、速度が極端に遅くなるという現象があります。

接続速度というのは、「SpeedTest」と呼ばれるようなアプリで計測することができますが、このようなアプリが示す速度が実際の運用速度とは全く異なることもあるので、注意が必要です。

つまり、接続速度だけで格安SIMの比較と評価を行っているようなサイトもありますが、あまり参考にはならないと考えてください。

(3)月々の支払でのランニングコストが安いこと

格安SIMに限らず、大手のキャリアでスマホやSIMを購入した場合、1年目は料金が安く見えたのに、2年目には突然高くなり、3年目にはさらに高くなるというような考えられないような料金体系になっていることが見受けられます。

特に、スマホの料金を月賦で支払うというタイプのプランに、上記のような傾向が多くみられます。

このため、料金に関しては、月々の料金という捉え方ではなくて、トータルコストという観点で捉えて、評価することが必要です。

一般的に、格安SIMを使用する場合には、スマホの機器自体を、最初に購入してしまい、通信料金だけを月々支払うという形にした方が、トータルコストはかなり安くなります。

最初はお金がかからなくてすぐに使えるようになるプランほど、トータルコストは高くなるので、騙されないようにしてください。

 

3.お薦めの格安SIM会社は?

それでは、一番お薦めの格安SIMの会社はどこなのでしょうか?

このような問いを受けたとしても、すべての格安SIMを長期間使ってみないと本当のところはよくわかりません。

でも、その指標として「格安SIMの満足度」を価格ドットコムで調査した結果があります。

格安SIM・大手携帯キャリア 満足度ランキング2017
http://kakaku.com/mobile_data/sim/research/

価格ドットコムは、皆さんもよくご存じだと思います。価格ドットコムの評価は以下のようになっています。

1位 FREETEL
2位 イオンモバイル
3位 DMM mobile
4位 IIJmio
5位 mineo
6位 UQモバイル
7位 楽天モバイル
8位 BIC SIM
9位 ワイモバイル
10位 BIGLOBE

これらの順位の評価基準は、「月々の支払料金」「通話料金」「事業者に対する信頼性」「通信速度」「サポート」という5つの基準となっています。

この結果は、テレビCMが最も多い「UQモバイル」が6位ということで、単に知名度があるからいいという評価ではなくて、実際に使用している人が感じている満足度と言う点で評価できる内容だと思います。

 

4.なぜFREETELの満足度が高いのか?

実は、1年前に私が購入して使っているのも、FREETELのスマホと格安SIMです。

私も1年間使っていて、実際にほとんど不満がなく、満足感は使うほど高くなっていると思います。

その理由について、私自身は以下のように考えています。

(1)SIM購入時の利便性

通常の格安SIM会社では、SIMの購入時に運転免許証などの本人確認書類をメールなどで送る必要があり、パソコンに不得手な人にはかなり難しい操作です。

FREETELの場合は、このような本人確認書類の提出をしないで、SIMが送られてきたときに、運送会社の人に本人確認書類を見せるだけでOKなのです。これはとても助かる点です。

(2)契約期間

FREETELでは、基本的に契約は1ヶ月単位でいつでも解約できる仕組みになっています。ただし、ナンバーポータビリティー(MNP)を利用して電話番号を他の業者から移動した場合は、決まりによって1年間は解約できないことになっています。(この点は、すべての業者で共通の考え方のようです)

FREETELの場合は、マイページにログインすると毎月の支払いの履歴や、契約状態の確認、オプションなどの変更、契約の解約などが簡単にできるようになっています。

格安SIM会社と契約する場合、スマホの料金を月賦で払うようにすると、そのほとんどが2年~3年の期間、解約したとしても払い続ける必要があります。この点は、FREETELも同じなのですが、FREETELの場合は、FREETEL製の独自スマホがあり、独自スマホについては一括で購入できるため、月々の支払いを通信料金だけにすることができ、コストをかなり下げることができます。

(3)料金

FREETELの場合、料金体系は大きく分けて4つのタイプがあります。

・コミコミプラン(SIMとスマホのセットプラン)+定額プラン
・コミコミプラン(SIMとスマホのセットプラン)+使った分だけプラン
・SIMのみ契約+定額プラン
・SIMのみ契約+使った分だけプラン

この中で画期的なのが、「SIMのみ契約+使った分だけプラン」です。

ほどんとの格安SIM会社では、パケット量(1GB、2GB、3GB、5GB、7GB、10GB、15GBなど)をあらかじめ決めておいて、一定のパケット量で月々の料金を決める定額制が主流です。

しかし、FREETELの「使った分だけプラン」では、使わない月には料金が低く、使った月には料金が高くなるという従量制で料金が決まるプランです。

この「使った分だけプラン」の場合、~100MB、~1GB、~3GB、~5GB、~8GB、~10GB、~15GB、~20GBというパケット容量区分があって、この区分ごとに料金が変化します。

これにより、もし大量にパケットを使っても最大20GBまで使えるという点もありますし、通常の月は3GB程度に抑えて使うこともでき、とてもリーズナブルとなっています。

(4)つながりやすさ

FREETELの電波を使っていると、他の格安SIMに比べて通信速度自体はそれほど速くないのでは、と感じることは多々あります。

しかし、ポイントは、通信速度はそこそこでも、「切れにくい」「つながりやすい」という点については、かなりいい印象があります。

恐らく、このような点が、FREETELの格安SIMの満足度を高めているように思います。

(5)会社の信頼性

FREETELという会社は、2012年に設立された会社です。

もともとの基本理念としては、docomo、au、softbankの3極支配のモバイル業界において、非常に高い料金を支払い続けている現状を打破していきたいということで、スマホのハード自体を自社で開発し、同時に格安SIMを販売するという新しい形態のモバイル会社を目指すということのようです。

他の格安SIM会社と決定的に異なるのは、スマホやSIM以外のビジネスはやっていないという点です。

今後どのような会社になっていくのかはわかりませんが、格安SIM会社としてはだんだんと成長しているようなので、見守っていければと思っています。

<追記:2017/9/29>

2017年9月26日、楽天が、格安スマホ「FREETEL(フリーテル)」を展開するプラスワン・マーケティングの国内MVNO事業を買収すると発表しました。予定では、2017年11月1日に買収が実行されるようです。
これにより、楽天は、事実上、格安SIM事業で国内で2レベルのシェアを確保するようになるそうです。

FREETELのネーミングがどうなるのかはわかりませんが、今後も格安SIM会社の再編は加速されていくように思います。格安SIM会社が増えてきたことで、docomo、au、softbankの3極支配が崩れてくると同時に、格安SIM会社自体も厳しい競争にさらされて、今後も再編されていくものと思われます。

 

5.格安SIM会社を決める場合の注意点

すでに、手元にiPhoneやAndroidスマホを持っていて、格安SIMだけを契約したいという場合は、自分のスマホがその会社のSIMに対応しているかどうかを、それぞれの格安SIM会社のホームページに掲載していますので、自分の機種が確実に使えるかどうかをチェックしてから、購入するようにしてください。

もしくは、格安SIM会社のサポートにチャットや電話などで質問ができますので、対応機種であるかを確認するのがいいと思います。

新しいスマホとSIMを同時に購入したい場合、月賦で支払うプランの方が多いと思います。

このようなケースでは、1年目の料金と2年目の料金と3年目以降の料金がだんだん高くなってくる傾向にありますので、十分に注意してください。

できれば、スマホは単体で購入して、SIMだけを契約するほうが料金的にはお得だと思います。

SIMだけ購入する場合、SIMのサイズが3種類(ミニ、マイクロ、ナノ)あるのと、契約タイプとして3種類(データ通信のみ、データ通信+SMS、データ通信+SMS+電話)がありますので、間違えないように契約してください。
※SMSというのは、ショートメールサービスのことです。

また、SIMだけ購入した場合は、自分でスマホにSIMをセットする必要があります。

 

6、iPhoneの場合の格安SIMの選び方

昔、docomo、au、softbankなどと契約していたiPhoneでも、格安SIMを使用することができます。

この場合、格安SIM会社ごとに、iPhoneへの対応表がありますので、よく確認するようにしてください。

対応していないキャリアのiPhoneもありますので注意してください。

新品のiPhoneで格安SIMを使いたい場合は、AppleストアでSIMロックのかかっていないiPhoneを購入することができます。それに格安SIMをセットして使うのが一番お得です。

最近、iPhone8が発売されたことで、iPhone7やiPhone6やiPhoneSEなどはかなり価格が安くなってきているようです。 iPhoneが欲しい方は、直接購入することのメリットが高くなっています。

 

以上、格安SIMについて書いてみましたが、スマホやSIMは、時代によって変化していくものですから、お店の人に質問したり、格安SIM会社に質問したりして、自分なりによく調べてから契約するようにしてください。

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